トホホホな懇談会の思い出 【エッセイ】よもやま子育て話11
子どもの通っていた小学校では
年に何度か授業参観や
学期ごとの懇談会がありました
授業参観も懇談会もあまり好きではありませんでした
参観用のよそゆきの授業は特に見たいとも思えず
ただただ『母は行きましたよ』
と言うためだけに授業参観に行っていたので
息子や娘が私に気づいてくれたら
『見てるよー』と手を振って
『はい ミッションクリアー』と思っていました
個人懇談では特に話すこともなく
生活態度の悪い息子のお叱りを受け
お外ではとてもいい子ちゃんの娘にお褒めの言葉をいただく
といったお決まりのもので
あまり記憶にも残っていません
そんな懇談会ですが息子と娘それぞれに
記憶に残っているものがあります
息子が小学校2年生の2月の個人懇談会でのことです
指定された時間に教室に入っていくと
開口一番 先生がおっしゃいました
「そろそろ 上靴を持たせてあげてください」
「えっ!」
「上靴 無かったですか?」
「昨日防災訓練があったのですが さすがに足が冷たそうでした」
「雨でぬかるんだ運動場に 靴下のまま走って出て
そのあと一日中 濡れた靴下のまま過ごしていましたから」
「すみません 明日すぐに持たせます(;^ω^)」
やってしまったー
自分のだらしなさに恥ずかしくなりました
家に帰ると
玄関の靴箱に 袋に入ったままの汚れた上履きがありました
二学期が終わって持ち帰った上履きを
洗いもせず すっかり忘れていたのです
真冬の寒い中 学校のコンクリートの冷たい床を
一か月も 靴下で過ごしていた息子
防災訓練の警報ベルが鳴り
雨でぬかるんだ冷たい運動場に 靴下のまま走り出て
そのまま汚れた冷たい靴下で 一日を過ごした息子
かわいそうなことをしたなぁ、、、
イヤイヤイヤイヤ ちがーうっ
確かに
一か月も上履きを忘れていることに気づかない私も
反省する点はおおいにあるけれど
自分で気づいて持って行けよぉ
なんで平気でいられるんだ?
冷たくて辛くないのか?
それよりなにより靴下生活に恥ずかしいという気持ちはないのか?
君は野生児かぁ
確かに学校以外では一年中ビーチサンダルで過ごしているし
しょっちゅう 裸足で家の中も外も走り回っているから
寒さや冷たさには慣れているのかもしれないけれど、、、
汚れた上履きを まじまじと眺めながら
フツフツと湧いてくる怒りと呆れの感情が
申し訳ないという気持ちを消しかけた時
身の毛がよだつようなゾワッとした感覚が
背中を走りました
『小学校のトイレ 上履きのまま行く』
って言っていたのを思い出したのです
うおーっ まじかぁー
ってことは、、、
学校の汚れたトイレに 靴下のまま行き
そのまま自分の運動靴を履き
そのまま家の中を歩き回っていたのかぁ
トホホホ 勘弁してよぉ
洗濯ハンガーにかかってる靴下の
真っ黒な足底部を見て
またまた 全身の鳥肌が立ちました
娘が小学校3年生の 二学期最後の日
午後の授業参観の後 保護者懇談会が開かれました
子どもたちはそれぞれ 家に帰る子や
懇談会の終わるのを待って 運動場で遊んでいる子がいました
その日は朝からいいお天気で
ジリジリと照り付けるような暑さが
窓を全開にした教室内にも広がっていました
汗なのか湿気なのか 肌にまとわりつく嫌な空気に
今日も夕立が降るかもしれないなぁと
空を見上げると
モクモクと大きな入道雲ができていました
ここ数日 連続して夕立が降っています
見上げた空は
間もなく夕立が降るだろうなと思える空でした
娘も私も傘を持ってきていなかったので
友達と運動場へ向かおうとしていた娘に
「夕立がきそうやから ○○ちゃんと家に帰っておいたら?」
「分かった 家で遊ぶわ」
「洗濯物干してあるから 中に入れておいてくれへん?」
「イヤ!」
そう叫んで友達と帰っていきました
間もなく 空には黒い雲が広がり
大粒の雨が降りだしました
夏の夕立は長く続きません
保護者会が終わるころには
雨も小降りになり
暫くして また青空が広がってきました
たぶん 娘も雨が降り出す前に家に辿り着いているだろうし
私も雨に濡れなくて良かったと
ホッとしながら家に帰ったのですが
これがまったく トホホホでした
洗濯物がびしょ濡れなのです
「洗濯物 取り込んでおいてって言ったやん」
「イヤ って言ったやん」
まじかぁー トホホホ(´;ω;`)
『イヤ』とは言ったけど
まさか本当に入れてくれないなんて、、、
トホホホな懇談会の思い出です
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