集団と音楽
先日「未知との遭遇」(1977)を観ました。
昔々に消息を絶っていたはずの戦闘機が、現代の砂漠地帯で突然発見される場面からスタート。未確認飛行物体、接近遭遇、「未知」のものに人間が遭遇する時。異星人とのコンタクトを友好的に描いた作品。
異星人とのコンタクトが音によって行われるシーンに興奮。言語でのコンタクトなどは無理なので、ここはもっとシンプルで根源的なもの「音」(音楽)による交流というわけですね。
誰とも共有できない感覚かもしれませんが、ラストで異星人達が宇宙船から降りてきてズラリと並ぶシーンで、なぜかわたしは泣いていました。
正確にはその映像は、異星人の被り物をかぶった子ども等が演じていることは明らかで、そんなにリアルな代物ではありませんでした。しかしわたしは泣いていたのです。
最近うすうす気づいてはいたのです、自分の中の落涙ポイント。そのキーワードは「集団」と「音楽」だということに。
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集団と音楽、そういえば直近で泣いたのはこの映画。
「竜とそばかすの姫」(2021)
落涙ポイントは、仮想空間“U”でアンベイルされたベルが、すず本人として群衆の前で歌うシーン。
みんなで光の群れみたいになるの。ラーラララー♪
泣きましたね。
他にも、ミュージカル映画で
「グレイテストショーマン」(2017)や
「ボヘミアン・ラプソディ」(2018)
も、泣きましたね。
バラバラだったものが一つになる、そんなシーンで涙してしまう“クセ”が、自分にはあるらしい。
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バラバラだったものが一つになるといえば、あれやこれやと思い出すけどやっぱりこの映画。
「天使にラブソングを 2 」(1993)
1と2とあるけれど、バラバラのものが一つになる、という観点からは「2」をおすすめしたい。
1は修道院のシスターたちの聖歌指導で、2は子どもたち(高校生)と歌の話になる。どちらももちろん最高だけど、よりバラバラ感が強いのが子ども達の方。それが変わってくの。コンテストのシーンとか涙。オーハピーデイ。
バラバラが一つに…といえばこれも
「フラガール」(2006)
「炭鉱娘がフラダンスをやる話でしょ?」とナメてかかってましたが、けっこうしんどい設定で最後は本気で観てた。完成したリゾート施設で彼女らがステージに立つ姿を見ただけで涙で画面が見えぬ。
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もちろん、集団と音楽ならもれなく泣くのかといったら、そうではない。
例えば、「ミッドサマー」(2019)で、かわいい女の子の群れが、音楽に合わせて輪になってぐるぐるしてるから泣くかといったら、絶対泣かない。
誰しも、心の底ではハッピーを求めるものではなかろうか。映画もそうだけど、ストーリー的にもそういう展開が感動を生むって、お話を作る人たちも、きっと分かっているわけで。
分離じゃなくて、統合。わたしたちは結局のところ、バラバラじゃなくて、ひとつになりたいんじゃないかな。
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