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釣りバカ日誌 【愛だ】

愛について考えてた。
なんて言ったら、おかしいかな。

その答えのひとつを、きのうの深夜
目の当たりにした気がしたんだ。
Netflixでなんとなく再生ボタンを押した「釣りバカ日誌」で。

愛度★★★★★

ハマちゃんは、愛だ。
そう感じたんだ。
どこが、なにが。
ハマちゃんという存在そのものが。
釣りを愛しており、魚を愛しており。もちろん釣りのことばっかで仕事はしない重症なので「バカ」でひとまとめ。それがおもしろいんだけど実はハマちゃんは魚だけではないんだな。釣りと魚と同じくらい、人をすっごく愛している。

今のわたしは、ハマちゃんの対局にいる人間、なんて言ったら、どんな愛のない人間なんだと思われるかな。冷酷冷徹、ドラキュラみたいな人間なんだと思われるかもしれないから、対局というのは間違っているかもしれない。

わたしは『愛に迷っていた』というのが正しいかもしれない。
(こうやって文字に起こすとかっこいいな。)
(というかかっこよすぎて気持ち悪さすらある。)
愛とは。
愛するとは?
「愛とは信じること」って言われてもなぁ。
「愛とはけっして後悔しないこと」って言われてもなぁ。
そもそもわたしの中に愛はあるんか?
もしかしたらずっと愛なんてなかったのかもしれん。
利己的だ。わがままだ。
自分自身を疑い
いろんなことがよくわからなくなって
この数年ずっと何もできずにいた気がする。

夜も遅くなってひとり。
お酒を飲みながらリビングのテレビをなんとなくつけた。
Netflixで「釣りバカ日誌」。
別に今まで見たいと思ったことはあんまりなかった。
昨夜だって別になんも理由はなかった。
釣り?あんま興味ねぇなぁ。
まいっか。みたいな。
ほんとに、何も考えてなかったのですが…

再生から5分もせんうちに
「これは瀬戸内海ではないかい?」
って海見ただけでわかってしまった。
ハマちゃんがカブ乗って走る穏やかな海沿いを見てすぐ。
あぁ、そうか。わたしはこの海が好きなんだな。
瀬戸内に生まれてきた理由も、なんだかんだ舞い戻ってきて、今もなおこの地域に住み続けている理由も、この海にあるのかもしれないな。
なんて。
一気に映画に引き込まれる。

飛び出してきた「女木島」のワードに親近感しかなかった。釣りバカが高じて女木島に住み、毎日フェリーで高松の会社に出社。そんなハマちゃんが栄転で東京本社勤務になるところからスタート。それで、つまらなそうな顔して昼食を食べるスーさん(実は会社の社長であった)と出会うんだけど…お互い社長と平社員という身分を知らないまま付き合う二人の姿(釣りの師匠であるハマちゃんはスーさんに偉そうである)も、スーさんがハマちゃんが自社の社員だと気づいてから(最初は社長の身分を隠そうとする)のドタバタもたまらない。

変なカッコして釣りに来ちゃうスーさん。(初めての釣りでは謎の乗馬?スタイル、二度目はスポーツウエアみたいな上下セットに笠帽子)全然仕事しないんだけど誰とでも仲良くなるから契約に繋がるミラクル起こすハマちゃん、毎度うまそうなみち子さんの魚料理、就職先を世話してくれようとするハマちゃん夫婦の電話で涙ぐむスーさん。

どこをとっても愛おしい。
というより
わたしはハマちゃんが心底うらやましかった。
ハマちゃんみたいな人間になりたいと思った。
いや。なります、目指します。

憧れの人物は?
「ハマちゃんです」
一番好きな映画は?
「日本映画なら『釣りバカ日誌』です」
今後はそう言うことになるでしょう。

「釣りバカ日誌」。
なんで早く見んかったかな、と思う。
いや、今だからこそ。
人はきっと、出会うべき時に出会うべきものとちゃんと出会えるようになっていると思った。
それを望みさえすれば。



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