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【読了】プロフェッショナルプロダクトオーナー

日本では、プロダクトオーナー(PO)向けの書籍は中々見かけませんが、最近「プロフェッショナルプロダクトオーナー」という、タイトルもマッチした書籍が発売されたので、ご紹介します。


プロフェッショナルプロダクトオーナー

コチラの書籍は2024年7月に発売されましたが、原書は2018年であり、著者は現役アジャイルコンサルタント・アジャイルコーチとDon Mcgreal氏とRalph Jocham氏になります。書籍は「第1部 戦略」「第2部 スクラム」「第3部 戦術」の3部構成となっております。

第1部 戦略
この部はスクラムそのものとはほとんど関係が無い内容。代わりに、適切なアジャイルプロダクトマネジメントと、プリダクトの投資利益率(ROI)の最大化に焦点を当てている。これを達成するための3つのV(ビジョン・価値・検証)を中心に紹介。
第2部 スクラム
経験的プロセス制御の定義と、スクラムがどのように複雑性をマネジメントし、価値を継続的に届けるためのツールであるかの定義説明。また「スクラムガイド」を用いつつ、プロダクトオーナーの役割・注意点・作成物・イベントの理解
第3部 戦術
プロダクトバックログやリリース計画を上手に扱うためのより具体的な手法やツールの紹介。最後にプロフェッショナルプロダクトオーナーになることの意味の考察

特に印象の残ったのは「第1部 戦略」でした。スクラムの手法などは他の書籍にも載っていることが多いです。しかし、この「第1部 戦略」ではプロダクトオーナーのタイプ紹介・プロダクトオーナーが持つべき具体的な戦略の思考などが凝縮されており、他書籍には無い観点を気づかせてくれました!「第2部 スクラム」「第3部 戦術」に関しては、スクラム開発を最低限理解している人はは目次を見つつ、ピンポイントで理解したい部分だけ読む方法でも良いかもしれません。

こんな人におすすめの書籍です
・スクラムのことは何となくわかっているが、プロダクトオーナーのことがいまいちわからない人
・プロダクトオーナーをやるかもしれない人
・既にプロダクトオーナー経験があるが、考え方/手法に課題感がある人
・プロダクトオーナーへの支援をする立場の人
※スクラム基本を知らない人には読み理解するのは難しいため、個人的にはスクラム中級者向けのイメージです。

Product Owner Skills in the New World of Work:Specialty Report

プロダクトオーナー関連ネタをもう一つ紹介します。こちらも2024年7月にScrum Allianceから「Product Owner Skills in the New World of Work:Specialty Report」というレポートが発行されていました。Scrum Allianceの認定資格(CSM・CSPO等)を持っている方なら誰でもダウンロード可能です!
ただ内容は欧州・欧米寄りのため、日本の現場とはギャップを感じる部分もあるかもしれませんので、参考程度に確認するのが良いと思います。

レポートの目的
本レポートは、現代の組織においてプロダクトオーナーに必要な主要な機能的および人的スキルを特定することを目的としています。これにより、採用およびプロフェッショナル開発を支援します。

レポートの主なトピック
プロダクトオーナーの役割(責任・職務)、グローバルトレンド(地域差、採用課題)、市場トレンド(需要・スキルギャップ)、プロダクトオーナーのキャリアパス、プロダクトオーナーへのアドバイス等

最後に

本日もご覧いただきありがとうございました!

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