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なぜネットでついた嘘は必ずバレるのか?

中年おぢさんになるまで生きて来て一つ自信を持って言えることがある。それは”でっかい嘘は必ずバレる”ということである。

それは嘘が軽いネット社会でも同様だ。アカウントを消せばすぐにトンズラできるSNSやマッチングアプリでは嘘も方便と言わんばかりに経歴、年収、異性経験、学歴、既婚未婚、はては性別までありとあらゆる分野で嘘や虚構が横行している。

筆者が若かりし頃のインターネット世界は今以上に嘘が多かったように感じる。しかし当時のインターネットは現実と切り離された虚構の世界であることをネット民の多くが理解していた。

ネットコミュニケーションの中心であった2ちゃんねるは匿名であり、多くの人が個人情報をアングラなインターネットに乗せることを嫌っていた。2ちゃんねらーたちも自分たちの書き込みのことを”便所の落書き”と表現し、現実の情報を遮断した空間で虚実入り混じるの世界を楽しんでいた。

嘘を嘘と見抜けない人はインターネットを使うのは難しい』という2ちゃんねる創始者ひろゆき氏の言葉が示す通り、平成中期のインターネットコミュニケーションはある意味化かし合いの要素が強かったのだ

しかしスマートフォンによって幅広い庶民にまでネットが解放されSNSが登場した平成後期から令和にかけて、インターネットは現実と急速に融合していった。嘘ばかりだったネットに真実が流れ込んだのだ。それと同時にネットの情報の真偽を見抜く訓練を受けていない人々も大量になだれ込んだ。

2ちゃんねる時代であれば『嘘乙www』で流されていたバレバレのウソも、ウブなネットユーザーは信じてくれる。嘘つきにとって今のSNS, インターネット世界はまさに草刈り場である。いくら2ちゃんねるでネットリテラシーを鍛えられたオジオバたちが嘘つきたちの矛盾を指摘しても、信じ切ってしまった信者たちの耳には届かない

そんな嘘つき天国となっている令和のインターネット世界、嘘をついたもの勝ちなんじゃないのか?と感じる若者が増えるのも当然だ。画像加工アプリで顔面や体形を修正するように、自分の経歴を修正しても問題ないのではないか?

しかしそんな風潮にネット歴20年の筆者は言いたい。それでもやっぱりネットでデカい嘘はつかない方がいい。

一見ノーリスクに思えるネットでの虚言は、その虚言が人々に信じられるほどに大きなマイナスとなって自分自身に帰ってきてしまうからだ。

ネットで嘘をつき、それが信じられてしまうと一体どのようなことが起きていくのであろうか?平成時代に何人ものネットペテン師たちが隆盛し没落する様を見てきたなかで、その一連の流れについて書いていこうと思う。またネットで嘘をつかずに長期間楽しむために必要なことについても解説していきたい。

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