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『そのこえ』のその後は・・・

 イスラエル関係でググっていて、クラウドファンディングで偶然みつけて応援した「そのこえ」は場面緘黙という発達障害の青年の話。田中大志監督はイスラエルで「ガリラヤの漁師」というドキュメンタリーを作って日本人として賞をもらって帰国。地元の奈良の生駒で撮影して、初めての上映会を行った後、埼玉、札幌、奈良、と回って次は四国(9月25日)へと上映会が続く。地方から火がつき、大阪や東京などで凱旋してほしいとねがっている。

 8月最後の日曜日、クラウドファンデングの北海道の支援者たちと一緒にスタッフとして札幌の上映会をお手伝いした。コロナ過の中、感染対策がきちんとできることを考慮し、広さが十分であることなどから、宮の沢の「ちえりあ」という400名の素晴らしいホールで半分の200名を満席とし、当日のコロナキャンセルもあったが約100名でゆったりとしたなかで鑑賞できた。

 様々なコンクールに出すため、内容を40分に絞って制作された「そのこえ」。自然の美しさと蝉の声などの音、そして橋本秀幸さんの音楽の素晴らしさで、まったく話が出来ないという設定の主人公にもかかわらず(最後に向かってセリフがなくなっていくのに)画面からはその心情があふれでる作品となった。芸術作品でありながら、わかりやすさは抜群。ロビーで出会った小学生の観客が「感動した」とか「蝉のシーンがすごい」といった感想を述べていたことからもわかる。誰もが励まされて立ち上がることができるものだった思う。

 上映後の監督とのアフタートークの時間に、場面緘黙の人に取材したとき100人いたら100通りの場面緘黙の症状があるということを聞いた。昨今の発達障害にはひとくくりに「自閉症スペクトラム」の名前がついているが、改めて一人一人がまったく違うのだと感じた。

 「そのこえ」のラストシーンでの二人は最高にかっこよかった!この続きは自分の胸の中であたためていこうと思う。

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