安心安全

男とは女を守るものだ。そう教わった。

今まで俺は、適当に生きてきた。
うっかり穴に落ちた事もあれば、夜な夜な宴にも参加したし、自由気ままに宙を舞う事だってあった。

そんな俺を変えたのは、一人の女との出会いだった。それは運命の出会いだった。
その日から俺は、彼女を守ると誓った。
彼女の安全を最優先に考え、彼女が安心して暮らせるように努力した。
そんな俺に対して気安く接してくる奴もいたが構わない。安い男だと揶揄されても気にしない。

一心不乱に努力を続けた。ふと気が付くと、周囲の誰もが俺たちを認めていた。

俺は「うかんむり」として最高の幸せを手に入れたのだ。
一人の女と出会い、「安」となる事で、彼女だけでなく、多くの人々に安心と安全を届けた。
それだけでなく、名前や年号にまで採用された。こんなに嬉しい事は無い。

だがこの立場に満足せずに、これからも俺たちは人々の役に立つために努力を続けるだろう。