12月10日日記 新しい病院に行ったこと

新しい病院に行った。
自殺未遂をしたから、入院設備のない以前の病院では面倒見きれないということでの転院だった。比較的良好な関係を築けていた医者だったので匙を投げられたのは少ししんどかった。だけど仕方ない。私が悪いので。

紹介されたのは大きい精神科専門の病院だった。
入院設備も整ってるからきっと紹介されたんだなと思った。
病院はとてもきれいで落ち着く雰囲気だった。
少し前の病院での遺恨はあるもののこの病院でまた頑張ろうという気持ちになった。

バイタル等を測って問診票を書いて診察を待つ。
問診票を書くのが遅かったので看護師さんが問診票を取りにきた。
問診票を書くのは苦手だ。自分のことを書くのは苦手だ。
自分の内心を吐露して「困っていることはなんですか」と聞かれても私に答えられる力はない。というか頭が回らないから”辛い・死にたい”としかコメントできない。
でもどうにか問診票を書き終え診察を待つ。
そしたら予診が待っていた。
生育歴や身の回りのこといろんなことを聞かれた。
親から受けた虐待について話す時は必死に涙をこらえたし、小中学校のいじめについて話すのも正直辛かったがどうにか話した。
そうしたら一時間が経っていた。
予診が終わり、待合室で待つ両親への元へと戻る。
両親はただ「長かったね」としか言わなかった。
きっと飽き飽きしているのだろう。

しばらくして本診に呼ばれた。
そこでは予診とは違う先生が話を聞いてくれた。
そして入院の話が出たが私にはどうしたらいいか分からなかった。
今受けている講義は終盤に差し掛かっているしそこで諦めるわけにもいかない。
ただ自分の体が期末試験に打ち勝てるとは限らない、というか無理だろう。
だけど入院という決断を自分で下すことはできなかった。
今まで自分の意思で物事を決めたことが無いから。
誰かに決めてもらわなきゃ、私は私の決断に責任を持てない。
というか責任から逃れたいという私の傲慢さ故のことだ。
だから”分からない”で診察を終えた。
何も進捗がない診察。
果たして私はここに来た意味があったのだろうか、そんな自責の念が私を囚える。
でもそれさえ分からない。
前の医者が「この病院に行きなさい」と言ったから来ただけ、そう責任逃れをしながら診察室を後にした。

私は私がどうすればいいのか分からない。
分からない。分からない。
いっそのこと誰かに決めてほしい。
そしたら私の責任じゃないからというひどく卑劣な理由付けができるから。

家に帰ると頭が混乱して精神がひどく悪くなった。
だから薬を沢山飲んだ。
この行為は何も生まない。
分かっているけど自分で選択をする重圧と自分の卑劣さに嫌気が差したのだ。

分からない。分からない。
私はどうすればいいのか。
そう思いながら薬の沼に溺れていく自分を嘲笑した一日だった。

私の文章、朗読、なにか響くものがございましたらよろしくお願いします。