産後クライシスにならないために①

産後クライシス・・産後クライシスとは、子供の出産をきっかけに夫婦仲が急激に冷え込み、夫婦関係が破綻する危機的な状況を指します。クライシスは英語で「危機」や「重大局面」を意味しますから、まさに文字通り、産後に迎える夫婦関係の危機を表しています。(https://coelog.chuden.jp/child-rearing/postpartum-crisis/より引用)

先日、会社主催「プレパパ・パパ向けの仕事と子育て両立戦略」に関するオンラインセミナーに参加してきた。登壇者はNPO法人ファザーリング・ジャパン理事の塚越氏。

妊娠してから、育児書や子育て指南書を数冊読んだが、いずれもママ向けであり、パパの育児参画に関しては、数行言及しているだけで特に目新しいことは書いていない。ここ近年では、いわゆる「イクメン」という言葉が台頭し、育児は夫婦二人でするものという考えが浸透しているにも関わらず、だ。(たまたま選んだ本に当たり外れがあっただけかもしれないが)それに、我が家でも出産に向けた準備を主体的にするのは自分で、旦那は指示待ちである。これじゃ産後クライシスまっしぐらではないか。その理想と現実のギャップに違和感を抱いたのがきっかけで、セミナーに申し込んだ。

結論として、参加して良かったと思う。印象に残ったことを前半、後半に分けて書き留めておきたい。前半では、夫婦の在り方を中心に。後半では改正育児・介護休業法も絡めて環境整備の視点から。

一番印象に残ったのは「良い父親」を目指すのではなく、「笑っている父親」を目指しましょう、というコンセプトである。確かに「良い父親」だと広義的な意味合いになるし、人によって定義が異なる。反面、「笑っている父親」だと単純明快。義務感を持つのではなく、楽しむと決めて臨む。その方が、子供側も一緒に居たいと思ってくれる。

そして、パパ育児の要は「ママのケア」とのこと。ママに気遣いを示した上で、育児や家事の実践に励み、初めて子育てへの共感を夫婦で分かち合うことができるとのこと。具体的には「会話する時間を十分に取る」、そういった些細なことでも良い。何故なら、育休中のママは「大人と会話したい」という欲求が高まっている事が多いからだ。これは今までになかった発想だったのでとても新鮮だった。子育てを二人で協力し合えればよいと思っていたが、ママへの気遣いがあるのと無いのでは、子育て期間におけるパパへの愛情の度合いも大きく変わって来る。そして、愛情曲線が低迷し続けると、産後クライシスを引き起こす要因になるというエビデンスもある。

決して他人事ではない。そして、これは出産後ではなく出産前(妊娠中)から既に始まっているというのが大きなポイントである。

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