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モロッコにHACCPを届けるお話。

2021年5月〜7月の3ヶ月間、海外インターンに参加しました!

内容は、
「モロッコにあるホテルにHACCPという食品衛生管理法を導入しよう」
というものです。

📌参加したきっかけ

”海外”、”社会課題解決”のキーワードでインターンを探していた時、モロッコでホテルの運営を行っている日本女性のまやさんとお話しする機会がありました。1on1をして、ホテルやこれからの女性の働き方に対する想いを聞きました。

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お話の中で、「モロッコの女性が仕事を得て、より働きやすい社会を目指したい」とおっしゃっていました。私はこの言葉にすごく共感し、何か自分にできることがしたいと思い、以下の取り組みに参画しました。

📌みなさんHACCPってご存知ですか?

食品等事業者自らが食中毒菌汚染や異物混入等の危害要因(ハザード)を把握した上で、原材料の入荷から製品の出荷に至る全工程の中で、それらの危害要因を除去又は低減させるために特に重要な工程を管理し、製品の安全性を確保しようとする衛生管理の手法。
※厚生労働省HPより引用

こう言われてもピンとこないですよね。。

私なりに理解した言葉で説明すると、お腹が痛くなってしまうリスクを事前に知った上で、それが起きないように全ての行動で注意して未然に防ぎ、安全に食べ物を提供しようという考え方だと思っています。

📌取り組み

私が1on1してお話ししたまやさんを中心に、モロッコの女性に食中毒の危険性を知ってもらい、その解決方法を学ぶことを目的とした研修設計をしました。

全3回の研修イベントを通じて、

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①手洗いする
➡️スライド
②菌を増やさない
➡️スライド
③菌をやっつける
➡️スライド

というテーマを扱って基礎研修を行いました。

スライドはすごく簡易でシンプルなのですが、上に添付しています。
しかし全てフランス語で表記されている点ご了承ください。

時差の関係で、日本時間の夜から開催し、3週間かけて実施しました。
私は録画を見ていました。とても対面で参加したかったです😂

↓送っていただいた写真。

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📌学んだこと

”伝える” ということ。

伝える対象は、モロッコで働く女性でした。その人たちに伝わらなければこのpjtをやる意味は無いに等しいと思っていました。

伝えるの重要性を感じたエピソードをランダムに残しておきます。

①前提条件の違い

言語が違えば学習レベル、習慣など、本当に様々なことが異なっていました。よって、自分の当たり前を捨てて取り組むことを意識しました。

モロッコの女性の中には、義務教育を受けられずに働いている方もいます。日本でいう小学生の読み書きレベルだと聞いたので、スライドや説明の言葉を簡単にすること、出来るだけ絵でわかりやすくすることを心がけました。

「殺菌」という言葉一つをとっても、子供に伝えるには、「菌をやっつける」の方が理解しやすいので、変換しました。

②生活習慣の違い

私たちがお肉を手に入れるときは、基本的にスーパーで購入すると思います。そして、調理したらすぐに食べられるものがほとんどです。しかし、モロッコの場合は養成所からのお肉を家庭でカットすることが多いようです。

その時の食中毒予防のための注意点も考慮する必要がありました。

また、ヨーグルトやチーズなどの乳製品も、日本では冷蔵されてる状態で売られていますが、モロッコでは市場の常温で売られている場合が多いようです。なので、冷蔵することの意味や大切さ、方法なども重点的に取り入れました。

③情報整理

答えはネットに転がっています。これらを相手にわかりやすく伝えるために、必要なこと・不必要なことを整理してまとめることが私たちの役目でした。

最初は、スライド内に文字がたくさんあり、サルモネラ菌など細かい菌の名前まで入れていました。しかし、実際に生きる情報はなんなのか?を考え、家庭の中ですぐに実践できる情報に優先的に取り入れることにしました。最終的にはほとんど絵で伝わるようなスライドにしました。

④質問の仕方

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「どうしてお腹痛くなるのでしょうか?」
「何を食べたときお腹痛くなりましたか?」

この二つの質問があったとき、どちらの方がはっきり答えやすいかを考えたとき、後者だと思いました。

このように考えてモノを話すことは難しく、相手に回答を促すなら事実を教えてもらう質問の方が答えやすいと言われました。

ここに関しては様々な意見があると思いますが、質問の回答を左右するこのような観点を私は初めて意識したので、学びになりました!

⑤再現性のあるイベントにすること

研修は一回教えて終わりではありません。これはいろんな事に言えると思います。イスラムの考え方で素敵なことを教えてもらいました。

お金で買える服とか食べ物ではなく、ずっと残すことができる教育はとても価値のあるものだ。

勉強したいけど、お金を払って勉強することはできない。だからそこ、命に関わることは伝えていきたいと強く思った瞬間でした。

イベント中に、話し合う時間や意見を言う時間を積極的に設け、ピュアエデュケーションを取り入れた内容を企画しました。

今後も継続して伝えていけるように、モロッコの女性にとって学ぶと言うことが楽しいって思ってもらえるよう意識しました。

⑥お手伝いさんbefore→after

研修後、まやさんの経営するホテルのお手伝いさんに変化が見られたそうです。以前より丁寧にタオル洗うようになったり、まな板を乾かしてから片付けるようになったそうです。

なぜできるようになったのか?

howを教えたから?whyを教えたから?

なんでそれがダメなのか、どうすればいいかを丁寧に伝えて、本人が自分で考えたからできるようになったのだと思います。

今までは知らないからできなかったんだって気づいた。丁寧に教えたらできる人はたくさんいる。今日できないことを理由にしてはいけない。

とまやさんはおっしゃっていました。

📌振り返りmtg

プレゼンで大切なこと。

✅聞き手絶対主義
✅再現性を生むためのストーリー
✅重要思考
✅一方通行じゃなくて双方向(ディスカッション、アウトプット)

まやさんがおっしゃっていたこと。

私は、観光業やホテル業など、新しいことは何もしてない。
ただ国を違えてやってるだけ。世界は、全然まだ発展してないところもあるし、日本の技術をどんどん輸入したらもっと世界は良くなる。
100均とかすごい。
ひと工夫できるところとか、新しいことを提案できるのは、日本人のすごいところ。日本は高くて質がいい。他の国ではもっと安く同じモノを買うことができる。でもただネジをくれるだけじゃなくて、ネジをどうやって閉めるかってところから教えてくれるから日本のものを買いたいってなる。ものが欲しいわけではない、わからないことを一緒に教えて進めてくれることを求めている。

😌最後に

まず国を超えてzoomで価値を届けられたことにとてもやりがいを感じました。やればできるんだって笑

実際に自分が伝えるわけではなく、通訳を通して、開催されるイベント設計だったので、わからない部分がありスムーズにはいきませんでした。

しかし、そこでのコミュニケーションを通じて多くの方と関わり、アドバイスをたくさんいただきました。

noteを書きながらも長々と綴ってしまい、綺麗にまとめられず、読んでくださっている方にとってはわかりずらいと思います😢ごめんなさい。。

しかし、この経験を通じて思いを形にすることの大切さを実感しました。

こんなに貴重で素敵な機会を与えてくれた出逢いに感謝します!

最後になりましたが、まやさんからたくさんのお話と大事な経験をさせていただきました。私もまやさんのようにエネルギッシュで、大きな影響と勇気を与えられる女性になりたいです。

短い間でしたが、本当に本当にありがとうございました😊

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...コロナが落ち着いたら、モロッコのホテルに遊びにいきたいです🇲🇦🏨...



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