ふと思った、ジェンダー問題

「男は〜」とか「女は〜」とか言うと叩かれる時代。言うまでもなく男女は平等に扱われるべきなのだが、だからと言って、それぞれが持つ性質まで同じものとして扱おうとする風潮はいかがなものか。つまり我々が目指すべきものは、あくまで男女間の機会の平等であって、性差を統一させることではない。

ちょうど最近観ている『男はつらいよ』の寅さんだって、「男っつ〜ものは○○」「女はえてして○○」といった性差を語ることで面白おかしく仕立て上げられている。現代人が観れば、ちょっと危うい言動であると感じてしまうだろう。

ではなぜこの言動が面白いのだろうか。それは寅さんのジェンダー観にある種の共感を感じてしまうからだ。

たしかにこれに笑ってしまうこと自体に、ある種の差別が含まれているのかも知れない。(男が男に対する差別、男が女に対する差別などすべてひっくるめて) 

でも、男女間の違いがあるという事実が現前している以上、それを受け入れ、笑いで乗り越えていったっていいじゃないか。そういう性差の問題を扱い、乗り越えていくところにこそ、映画や音楽、文学など芸術一般が存在する一つの意義があるのではないか。

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