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ミレーナで生理のない生活、3年め 

今回は、海外の話でもデザインの話でもなく、女性の月経とミレーナの話です。(男性にも是非読んでほしい)

※できるだけ調べて正しい情報を書くようにしていますが、あくまで個人の体験・感想記事です。合う合わない、副作用など必ず専門家・医師に確認して使用しましょう〜。


ミレーナって何?

私は3年前くらいから生理がほぼありません。ミレーナを入れているからです。

ミレーナとは、フィンランドで開発された子宮内黄体ホルモン放出システムで、子宮腔内に留置する器具。
人によっては生理がほとんど来なくなったり、避妊効果があったりします。

以下、ミレーナについて。
・月経血量を減少させ、月経困難症を軽減。
(重い生理痛や生理の量が多い過多月経の改善)
・避妊効果あり(ピル同様またはそれ以上)
・一度装着すれば、最長5年間機能する
・保険適応(1万円程度。避妊目的の自費診療の場合5-7万円程)
・抜去したら挿入前の状態に戻り、妊娠できる

生理用品を人前で買うのが恥ずかしかった6年前

さて、そもそもなんでこんなこと大っぴらに言うの?って思う人もいるかもしれません。

日本て「避妊」と女性が言おうものなら「遊んでるんだな」とか思われたり、生理用品買うのも、「隠さないと恥ずかしい」っていう意識、ありませんか?私はありました。

昔、フィリピンに留学していたあるとき、手持ちのナプキンもなくなってしまい追加で買わなければいけませんでした。買い出しは治安面からも、いつも男性含む友人たちと行動していました。

コンビニに立ち寄った際買おうと思ったのですが、
皆が、列にならんでいる所に生理用品を持って並んだら「お前何買うの?…あっ…」って相手が黙りそうだなと思ったのと、「お前も女だったんだな~」的な目で見られたらゾワッとするし、
列に人がいなくなった隙を狙ってサッと買おうと、ウロウロ。(20代などの人たちも多かったので)

そうこうしている間に、台湾人の男性に見つかってしまい。
照れ隠しに「いや~生理用品買おうと思ったんだけどさ!」と言うと、レジあそこだよ、と。
「でも、彼らがまだあそこにいるから、何か言われたら嫌だし」と言うと「え!?君が生理用品を買うことを笑ったり、何か言う人がいるの?生理用品を買う事は全然恥ずかしいことじゃないよ!普通の事だよ!」と熱弁され、「じゃあ僕が代わりに行くよ!」と、私の生理用品を手に取り、その人が買いに行こうとしてくれました。

月経が、恥ずかしいことでもエロいことでもないだと!?と、すごく新鮮でした。ありがとうねAくん!!

月経、避妊は当たり前にそこにあるべき

そう、本来ご飯を食べたり寝るのと同じ生理現象で、当たり前の話なんです。欧米圏出身の友人とも話したことが数回あるんですが、日本の性教育、本当に遅れてるよね…

避妊に失敗したらモーニングアフターピル(緊急避妊ピル)があるけど、日本は
婦人科に行き、処方箋がないと出してくれない
72時間以内に飲む必要あり
・その「ノルレボ」というピルの相場は15,000円〜20,000円/一回

でも、スウェーデンでは1000円で薬局で買えます。この差、何!?

これ多くの場合、全部女性が行い、プレッシャーを全部背負って、全部女性が払うんですよ。

土日だったらやってるクリニックも少ないし。地方ならどうするんだろう…早く飲むほど避妊率は高いのに、一刻を争う状況でなぜそんなことをしないと手に入れられないのか。何の罰かと思いますよね。

なぜ、街のドラッグストアで買えるようにしないのでしょう。
日本は、女性が避妊にアクセスしやすく自分自身を守れるようになっていない。本当にこれは今すぐ改善してもらいたい事だし、署名もしています。

性教育、というと誤解される方もいるけど、別にオープンにセックスの事を話すことが素晴らしいとか、そういうことじゃないですよ。
性教育=人権教育です。一部の特別な人に必要な知識ではないです、皆に必要なことです。

特に妊娠リスクのある女性を守る教育でもあります。女性は体・金銭面のリスクももちろんだけど、キャリアプランもガラッと変わるリスクを負っています。
自分を守るために避妊について真剣に考えることは当然のことだし、男性も責任は半々であり他人事ではなく知るべき事です。
ロマンティックな秘め事として隠すのでは、予防できることもできなくなります。

相手任せじゃなく自分で自分を守りましょう!

ミレーナを入れて感想を一言で言うなら

最!!!!!!!!高!!!!!!!
です!!!!!!!!!

とにかくラク。
「生理がない、器具を入れているから」というと「!?…なんで?」と聞かれることあるんですけど、私に関しては「不便だから」以外の何者でもない。

ミレーナを入れてからどうか?感想は
「何ひとつ不便なことがない。365日快適に働ける!!すげーーーー!!」
先日ふと、「ミレーナをもしはずしたら、どんな不便な生活になるんだろう?」と考えたらちょっと不安になるくらい。

私の体に合っているから、というのもあるのでしょうが。
現段階、私個人としてはおススメ度めちゃくちゃ高いです。ちなみに経産婦じゃなくても私は入れられました。少し痛かったけど。

なんでミレーナを入れようと思ったか

①普通に生理、毎月めちゃくちゃ体に負担が大きかった
・過多月経で10日とか続くので貧血になりがち
・薬を飲もうが何しようが腹やら腰がいたい
・湿気の多い真夏とか、脱毛しようが何しようが不快

②毎月仕事できない日が3日くらいあるのが辛い
どんなに短くても半日は潰れる。通常通りのパフォーマンスが出せない。だるい
連絡とかしてもなんか抜けてる。ぼ~~~~~~~~っとする

③自分の意志で避妊・妊娠は行いたい


このように、理由はそれぞれ。
入れられる人は、生理を楽にしたいとか避妊だけ目的とかでも、使う価値は全然あると思います。子育て中の方とかもすごく楽になりそう!

今までに試したすべての生理用品

●A. ナプキン

海外をバックパック一つでうろうろしていた頃、日本のナプキンて神だった…と気づきました

短所①:生理用品のクオリティが低い国も多い
短所②:荷物がかさばる
こんなの入れる隙間、私のバックパックにありません!

●B. タンポン

ナプキンよりも個人的に好き

短所①:経血量が多い人にはナプキン併用でないと怖いかも
短所②:寝てる間など、24時間つけられない
短所③:結局ナプキンが必要。荷物が増える

長期間つけるなって書いてるし、アナフィラキシーショックになったなんて話も聞くし、単体は不安だし、多い日少ない日用を沢山持つと荷物がかさばる。

●C. 生理カップ

バックパッカーさんブログで生理カップがいいらしいぞと聞いて、いくつか試してみました。
しかし、合わないのかなんなのか、中に全然血入ってないのに漏れたりも。常に落ち着かなかったです。合う人いいなあ。

短所①
経血量が多いため容量多め、ぶ厚めのヘビーなタイプにしたのが原因かもしれないのですが、安いわけでもないのに合わないから別のものを数個買うはめに。
一度でぴったりのものが来ればラッキーだと思うけど、そうなるまで結構無駄にお金を使ってしまった。(もっと使えば使いこなせたのかな)
一度使用したものをメルカリに出すわけにもいかないので、ちょっともったいなかった。

短所②
よく水洗いをするのですが、国によって水道水が飲み水ではないところもあり。「飲めない水で水洗いしたものを、体内にいれて大丈夫なんだろうか」と少々不安に。

●D. ピル

個人的に結構感激しました。
※血栓症とかのリスクもあるので、専門家・医師に確認した上でご使用下さい

私が飲んでたのはヤーズフレックス。月経を3か月に一度だけ起こす、最新型のピルです。一年に4回しか生理がこない。すごい!!

短所①:高価
正確には覚えてないけど、千円札をたくさん出した記憶があります。
激混みの病院予約し、待ち時間、看護師さんとも話さないといけないため、ハードルは高い。

短所②:病院に定期的に行くのはハードル高い
もしもピル初めてで10代なら、親に話すのも「避妊目的!?」と理解を得られない事もあるだろうし、
定期的に買うって考えると、大学生にも経済的に厳しそう。と思いました。
あと、多忙な人には病院行くのも大変そう。台湾は近所の薬局で買えるのに…


【余談】
三ヶ月位使って結構いいなあ、と感じて台湾で買おうとしたら、フレックスが新しいタイプだったみたいでどこにもなく…。
あちこち回ったけど、あったのは一般的なヤーズ、ルナベル、など。「生理が減る効果はないが、同じヤーズなら副作用的に安心かな」と思ってヤーズを使用。

しかし…
その後初めてやってきた生理の期間、どうしようもない不安感が襲ってきました。
史上初のPMSのひどさで、不安で不安でものづくりしていないと情緒を保てず、その日は朝までデザインしていました。
今までで精神的にこんなにきついことはなかったので、このピルが合わなかったみたい。残念。

●E. ミレーナ

とりあえず一押しです。
短所①:最初は高いお金を払わないといけない
短所②:座薬いれてもまあまあ痛い(ただ一瞬といえば一瞬。数10秒?)

日本帰国時、事前に調べてて、このスウェーデン留学と性の選択肢インタビューをちょっと見てました。

ヤーズで、人生で一番精神的にひどいPMSを経験した後だったので、もうそれから怖くなってしまいました。飲むのをやめて、さあ次どうしようと調べていたんです。
予測では「物理的に子宮に器具を入れるんなら、全身回るピルのようなものより、不安感とかPMS少ないんじゃないかな…」と勝手に考えました。

結果、大正解。

・PMS・・・精神的なイライラ・不安感は、以前よりかなりマシ(年齢のせいもあるかもしれないけど、気づかないくらいになった)
・生理痛・・・ほぼなくなった。あっても2-3割程度
・眠気だるさ・・・体感2割くらいに。気づかない月も(貧血から来てた?)
・経血・・・全く血が出なくなる人もいるみたいだけど、私は少し血は出るので2日くらいおりものシートで対応。(ほとんどない月も)

ミレーナは痛い?

ちょっと痛かったけど、個人的には我慢できるレベル。
更に経産婦ならそこまで痛くないと聞いたことがあります。

私もかなりビビったんだけど、痛み止め薬飲んで、座薬入れて、一時間待って入れてもらったけど、一瞬だし全然耐えられました。もう一度入れることになっても大丈夫だと思う。
だってその後の5年間生理ほぼないの、楽だもん!!!

これを機に、日本の性教育・メディア風潮の遅れを考えた

東京は女医さんのいる婦人科は、どこも予約が取りづらいため、それもめんどくさいんですよね…

私の行った札幌の女医さんは、アメリカで勉強された方だったりで「数年、海外行くかもなので入れたい」と言ったら「そういう人すごく多いです。私もアメリカ行ってたけど、快適になった人多いですよ」と言ってくれた。
なんとなく、責められるのかな…とかその時後ろめたく思っていたので、味方がいるようでありがたかった。

海外は避妊に対してオープン、かつ、医師でピルのメリットも理解のある親を持つ、私ですらそう思ったんだから
「避妊」「ピル」=つまり遊んでるんだろ?的な風潮は本当に遅れているし、変えていかないといけないと思います。

社会風潮、更に男性の意識が大きいと思うので、ここまでもし読んでくれた男性がいたとしたら、拍手!読んでくれてありがとう。
是非パートナーや周囲の男性にも教えてあげてください。理解来てもらえるとひとりじゃないと思えて支えになります。

自分の体は自分のもの。「妊娠するかしないか」をコントロールできる方がいい。
益若つばささんがミレーナを入れた時、「遊んでいる」などバッシングがあったり、子宮頸がんになった女性芸能人なども同じように、根も葉もないことを言われたりしました。

っていうかそもそも、万が一遊んでいる女性がいたとして、それが何?あなたに関係ないよね?という話。

ちなみに、欧米人の友人なんかに、ミレーナを知らないまでもこういうとがあるんだよと説明すると、
日本人だと、すごくびっくりされるのだけど「ああ、僕の元彼女も避妊パッチつけてたけど、そういう感じ?」とか、すごく普通に接してくれる。
※避妊パッチは腕とかに貼るだけで避妊できるものらしいけど、日本にはあまりないみたいです。逆にミレーナは欧米圏ではあまり知られていない印象。気軽に他にも色々あるので主流はそちらのよう(国によるとは思うのですが…)

読んでくれてありがとうございました!
普段はデザインスクールで男女共同参画、女性エンパワーメントも推してます(インタビュー

海外行ってる理由の自己紹介記事もよかったらどうぞ。

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