12時間後も働いている②
朝起きた。仕事に行く。幼稚園に向かう。
ただどうしても、この休日中に落ちきってしまったモチベーションを上げるのが難しかった。
自分のこのぐちゃぐちゃとした気持ちが苦しくて、適当に人の呟きをみたくてXを開いた。
友人たちが仕事に行きたくないという呟きを見て自分だけではないと安心した。
その中で見てしまった。
"不適切保育"のニュース。
今年に入ってから何度目なんだ。
見るたび見るたび同業者として悲しくなる反面、どうしてこんなことになってしまっているのか考えてしまう。
もちろん、ニュースになっている同業者たちは
保育者という以前に人間的に言ってはいけない言葉を遣っているし、不適切と言われてもおかしくないことも多い。
内容によっては難しい部分もあるのだが。
けれどもそもそも何でニュースに保育中の音源が出ているのか考えたら盗聴器が子どもの持ち物に入っていたのであろうか。
とにかく、音声を何かしらで録音できる環境があるのだろう。
保育者として働いている私にはその事実が恐ろしくて仕方がない。
恐ろしさは盗聴器を仕掛けられていることに対してではなく、そこまで自分が疑われているということ、
録るなら録ってもらって構わない。
けれども毎日大切に関わっている子どもたちの向こう側が自分たちを疑ってそのようなことをされているということに対しての悲しさ、虚しさ、毎日の積み重ねが伝わっていない無念な気持ち、うまく言葉にできないけれども絶望に近い感情がある。
ニュースになっているところでは結果的に録音して良かったとは思うんだけれども。
自分に置き換えて、考えて、
不適切な部分は見つかりませんでした。
なんていう結果になったとしても、仕掛けられていた事実が大分心に来ると思う。
そんなこと言ったら貴方に(保育者)安心して預けたいと思われないから仕掛けられるんでしょ、なんて言われちゃうのかな。
保育者全員が不適切なことをしているわけではない、保育者の大半は子どもが大好きでその子どもたちの成長のために全身全霊かけて頑張っている。
サービス残業も肉体労働も、低賃金も苦しいと言えば苦しい。けど、全然苦しくない。
毎日可愛い子どもたちが「おはよう!」って笑って登園して、自分のところに駆け寄ってきてくれるだけで今日も先生でいれて良かったって心から思えている。
何度もモチベーションが下がっても、辞めたいって思ってもそれだけでまたもう1日続けられる理由ができるくらいの原動力を貰っている。
っていう事実も知ってほしい。
不適切なことが行われているから報道されるのは当たり前のことだとは思う。
けれどもそれがなんだか一時的な流行りなものなような気がして。
子育てに奮闘して毎日頑張っている保護者たちを過剰に煽っているような気がして。
毎日頑張っている保育者たちを潰してしまう、保護者の疑心暗鬼の心を作り上げるのは簡単だ。
子どもたちは原動力だ。
でもそんな可愛い子どもたちの向こう側が私は今どうしようもなく怖い。
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