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一歩下がって立てること①

働くようになってからは"先輩を立てる"
結婚が決まった時上司に言われた言葉は
"旦那さんを立てて生きていくこと"

そもそも、人を立てるとはどういうことなのか
何故、私が一歩下がって立てなければいけないのか。
そのような文化は日本独自のものなのか。
そう思うとまた、
「出た、日本の文化嫌だわぁ」
なんて思ってしまったり。

人を立てる意味、というよりは
自分が経験して
今に至るまでの話を書いていきたいと思う。


1.中学生で初めて経験した縦社会

これまで生きてきて、初めて上下関係というか
大人と子ども、ではなく
子ども間での縦社会を実感したのは中学校に入学してからではないかと思う。

中学校に入学してからは
小学校の時とはまるで違い、
3学年しか違わないのに
かなり1年生と3年生では見た目も体格も
男の子だと声の低さも違う。
たった2つの年の差でもかなり大きいような気がした。3年生が大人に見えた。


運動音痴のくせに、
憧れの部活があり
女子だけの運動部に入部した。
運動部ということもあり、
練習内容がキツかったのはもちろんのことだが
何が1番怖かった、辛かったというと
やはり上下関係であった。

入部したての1年生の時、
引退試合が近づいている3年生が部活終わり
かなりの不機嫌で帰って行った。
1年生の自分達は何が何だか分からなかった。
というより、不機嫌で帰って行ったことも
知らなかった。
3年生が不機嫌に帰って行った後、
2年生の1つ上の先輩たちから
3年生が不機嫌だった理由を話された。

・部活中の声出しが小さい
・部活中の私語が目立つ
・積極的に荷物を持たない
・部活中でなくても、校内で先輩に会った時に
 1年生の挨拶がない。
・もちろん全員が該当してるわけでもない。
 これらをやらない人が一部いる。
 けれども連帯責任だ。

という内容を話された。
初めて聞いたときはなんで理不尽な、、
なんて当時の自分は思った。
2年生の教えてくれた内容の中には
挨拶したところで、
先輩も先輩でしっかり返してくれないじゃん
挨拶返さない奴にする挨拶はないわ。
と生意気ながらに思っていた。

そして2ヶ月ほど経ち、
3年生が引退試合を迎える訳だが
そこでもモヤっとしてしまう出来事がある。

お世辞にも私の学校は強豪校というわけでもなく、良くてベスト8や3回戦進出くらいの成績の部活であった。
引退試合といっても3日間あり、
初日は団体戦、2.3日目は個人戦という内容であった。
引退試合のため、1年生は試合に出ないのだが
まず団体戦では声出しをすること、
相手の学校に1年生は声で負けないこと。
が規則であった。
もちろんそんなことは初めての経験のため
試合中も声が掠れてくると
声を出せ、とかなり先輩に叱れた初日であった。
2.3日目の個人戦は
先輩の出るコートに待機して
先輩の試合の3試合前になったら呼びに行き
ベンチ入りをさせるというものであった。
ここでも順番を間違えるとかなり叱られるので
トーナメント表を手に持ち
何度も何度もコートを見張った。
そこに関してもしっかりとした感謝はなく、
"当たり前のこと"と言わんばかりの態度に納得がいかなかった。
こんな先輩にはなりたくない。と心から思った。

もちろん、社会人になった今となってみれば
上の人から物事を教わる上で
立てるというか、なんというか
このような経験は必要であったのかもしれない。
けれども当時13歳の自分にしては
こんなにも上下関係が厳しいということを
目の当たりにし、女性の世界はかなり面倒臭いということも実感した出来事であった。

2.高校生で初めて社会を知った

高校に入学して、
中学で行っていた部活を続けたかった
気持ちはあったが
そもそも私の進学した高校には
その部活がなかった。
似たような部活もあったが、
大学進学のためにこの高校へ進学して
行きたい大学の指定校推薦をとる
という目標があったため、部活には入部せず
勉学に励むことにした。

高校2年生になって友だちもできて
高校生活にも慣れ、
勉強にもついていくことができて
ありがたく努力が身を結んで成績を残すことが
できていたため、
お小遣いを増やすためにも
夏休みからアルバイトを始めることを決意した。

アルバイトを決意したものの、
私の中での上下関係というか社会経験というか
歳上の人と関わる際の基盤が
この頃は中学校の部活動の人間関係で構築されており、きっと関わりはめんどくさいんだろうなあ、、なんて思いながらも面接に応募した。

アルバイトが決まって働いていく中で
自分を出すまで周りを見てしまう人なので
かなり周りを観察した。

中学の時とは違い、女の子だけの世界ではない。
高校生の同じ歳の女の子、
大学生のお兄さんたち数人、
20代前半から40代後半くらいまでの
幅広い男女の方、
社員の人。
たくさんの分類に分けられる方が存在していた。

昔から経験した、
挨拶をしても返ってこなかったり、
荷物を率先して持たなくて怒られたり
そのような理不尽なことは一切なかった。
先輩って嫌な人ばかりじゃないんだって
この時始めて感じた。

もちろん、お金が発生する上で
仕事に対しての責任などは部活動と比べ物にならないくらい多くあった。
アルバイトと部活動を比べるのは
お門違いではあるけれども、
丁寧に教えてくれたり、歳の差がかなりあってもくだらない雑談ができたり
仕事で困っていると察して助けてくれたり
"先輩"というカテゴリーでも
今まで自分が受けてきたものとは全く違い
自分もこういう風になりたい!
と思えた。
アルバイトは長くつづけたので、
新人さんが入るたび、教育係になった。
教える立場になり、
教える難しさを実感したが
『あの時みたいに寄り添って
教えてあげられるようになりたい!』
『逆に自分が困ったから、新人さんは困らないように最初に教えてあげよう!』
とか、自分がもらった経験をより良くして
次の人へ渡したい、と心から思えた。

そのように自分自身の何かが変わることが
初めてで、このように素直にそう思わせてくれたアルバイト先の先輩たちは凄いのかもしれないと思えるようになった。
きっと、はじめて"先輩"という存在に
尊敬できるようになったのだと思う。


長くなりそうなので、区切って少しずつ書いていきたいと思います☺︎


②では自分がこれまで触れてきた
親戚のお話や田舎でのお話を書いてみました。
よろしければ☺︎

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