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【第4章】猫に飼われたヒト フルーメンへ

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創作小説『猫に飼われたヒト』第29回〜をここからまとめて読むことができます→人間研究所主任のフルーメンは苦悩していた。突然失踪してしまった憧れのアウラ元所長。彼を探しフルーメンが…
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2024年3月の記事一覧

【創作小説】猫に飼われたヒト 第33回 提案

【創作小説】猫に飼われたヒト 第33回 提案

大学近くのカフェ。

レックスとキャロル、2匹の元にドリンクが運ばれてくる。

「先生もこのカフェ使うんですね。私も学生の頃は、大学に近いからよく友達とここを利用してました」

レックスはキャロルに食べたいものを食べさせた。
よほど腹が空いていたのか、キャロルは勢いよくご飯を食べ始めた。

なぜそんなにも腹が空いていたのか、レックスは尋ねた。

キャロルは俯いた。そして…

「う…ぐすっ…先生、ど

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【創作小説】猫に飼われたヒト 第32回 猫騒がせな

【創作小説】猫に飼われたヒト 第32回 猫騒がせな

慌ててレオを探しにいく3匹。

「レオくーん!!」
「おーい、レオー!」
「レオーー!!」

その頃、レオはフードをかぶって図書館で本を読んでいた。両隣には学生がいる。

そこにアドとフォンスが駆けつけた。

「いた!!さ、研究室に戻るよ!」
「誰かに見つからないように帰ろう!」

レオを挟み、アドとフォンスが図書館を去ろうとした時、背後から声を掛けられた。

「アド?フォンス?それにグッダ先生」

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【創作小説】猫に飼われたヒト 第31回 社員旅行

【創作小説】猫に飼われたヒト 第31回 社員旅行

研究員たちは朝早く研究所の前に停まっている中型バスに乗り込んでいた。

今日は研究所の社員旅行の日だ。

最初の行き先は、隣町の花畑。今の季節はコスモスが見頃ということで行き先の候補に上がったのだった。

ネイサン「よし、全員乗り込んだね?じゃあ運転手さん、お願いします」

ティオ「…ていうか、本当にレックス所長誘わなくて良かったんすか?」

ネイサン「いいんだよ。僕はまだ彼をうちの社員だと認めて

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