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【群馬県古民家を活用するアイデア】市民と行政によるオンライン座談会|PoliPoli Govレポート

2023年2月17日(金)、群馬県公式YouTubeチャンネル「tsulunos~群馬県公式~」にて群馬県と県民のオンライン座談会が開催されました。

今回のイベントでは、
・群馬県古民家再生・活用推進事業の担当課
・群馬県内で古民家再生・活用のプロジェクトに関わっている方4名
・群馬県の古民家の意見募集でコメントしてくださった県民の方
をお呼びし、群馬県の古民家を活かすアイデア深堀プロジェクトについて、アイデア交換が行われました。

▽古民家座談会の配信動画はこちら

本記事は、県担当者と県民のディスカッションのレポートとなります。
群馬県の古民家活用について、県民の方々から集まった様々な意見をピックアップし、それについて専門家の視点から討論しています。

PoliPoli Govに寄せられた県民のアイデア

本イベントの開催に先立って、株式会社PoliPoliが運営する「政策共創プラットフォーム PoliPoli Gov」にて、古民家活用について意見募集が行われました。

このテーマに対し、69名のユーザーから、114件のアイデアが寄せられました。

アイデアを投稿してくれた方のうち、55%以上が群馬県の関係人口から寄せられたものでしたが、群馬県を訪れたことがない方からもたくさんのコメントが寄せられています。

ディスカッションの様子

ここからは実際に投稿されたアイデアについて、県民のみなさんとのパネルディスカッションの様子をレポートしていきます!

テーマ① 古民家活用アイデアの深掘り

PoliPoli Gov 倉田:まずはテーマの一つめ、「古民家活用アイデアの深掘り」についてのパネルディスカッションです。

正木さん:私は普段、リハビリに関わっているので、古民家の趣や美しさに興味を持たれるのは高齢者ではないかと考えました。
経費を抑えるためにも、新築するのではなく、古民家をリフォームして、活用できるといいのではと思います。

(株)つぎと 林さん:古民家は、現代的な家と異なり、2世代3世代と住み続ける考えが内包されているので、福祉施設などに適する部分もあると思います。一方で、階段が急だったり、寒かったりと、今の生活スタイルに合わないこともあるので、今のスタイルに合うように無理のない範囲で改修していく必要がありますね。

Setaさん:群馬県藤岡の「土と火の里」が大好きです。工芸体験ができ、自然の多い静かな場所なので、クリエイティブな作業に向いていると思います。
海外に目を向けると、Paint&Sip(ちびちびお酒を飲む)という文化があります。これを応用して、体験型のカフェや宿泊施設に、古民家を活用するといいと思います。

UNITKIRYU(株) 川村さん:文化と古民家の関連性は、桐生市との意見交換で話題になりました。芸術系の学生さんが、コロナもあって、大学に遅くまでいられず、課題を製作する場所を確保するのが大変だと聞いています。
桐生の歴史的建造物を創作の場、発表の場として使いたいという声もあるので、今発表いただいたように、体験カフェなどを、やっていきたいと思います。

ryoukoさん:体験というキーワードをもとにコメントしました。
平成・令和生まれの子どもたちには、和室の畳に座る生活を体験を通して、古民家のよさを実感してほしいです。昔の暮らしは、日の光や風といった自然と共存しているので、環境教育にもなると思い、提案しました。

YOSHIさん:学校の体験学習の一環として古民家滞在をしてほしいと思います。古民家は、環境と共生するレベルが高く、循環型社会に向いているので、ぜひ学生に、古民家のよさを体験してみてほしいです。

PLUSアンカー 川口さん:学生に古民家を使ってもらうのはいいことだと思います。イベントとして、みそづくり教室や餅つき大会を開催していますが、古民家で行うことに意味があると思っています。

星野さん:自分の家を建て替えたときに、重機でどんどん壊されてしまうのが残念だった経験から、古民家を人の手で解体したり、材料を再利用してもらったりできるといいと思います。建物として使うのが一番いいが、場所によっては使えないところもあると思うので、解体も視野に入れた方がいいと思います。

群馬県住宅政策課 三上さん:県の古民家活用事業である「コミンカコナイカ事業」でも、古民家をただ解体するだけではなく、古材を積極的活用していきたいと考えています。古材や家財道具をストックして建て替えた家に使ったり、他の人が使ったりして、古民家が形を変えながら、うまく生き続けられるといいと思います。

テーマ②地域コミュニティとしての古民家活用アイデア

PoliPoli Gov 倉田:続いて、コメントがもっとも多かった「地域コミュニティでの古民家の活用アイデア」を見ていきましょう。

まいまいさん:古民家を、新しいコミュニティ活動のチャレンジの場とするといいと思います。
私は実際に、大学生と古民家を活用する取り組みをやっています。
じゃがいもづくりを農家の方に教えていただいたり、イスをつくって、道の駅で売ったりしています。全世代が懐かしい幸せを感じられるのが、古民家のいいところだと思います。

PLUSアンカー 川口さん:古民家は、もともと住居だったので、居心地のよさは世代を超えてあるのかなと思います。
お互いほっと幸せな気持ちで過ごせるところが、古民家の魅力ですよね!

星野さん:いろいろ考えて、古民家の立地ごとに用途を考えるといいと思いました。街中にあれば、グループホームとして利用し、森や山の近くにあれば、林間学校の滞在先として古民家をつかえるとおもしろいと思います。

UNITKIRYU(株) 川村さん:今回の会場であるPLUSアンカー(古民家カフェ)は、桐生市の目抜き通りに面していて、みなさんの目に入るので、イベントをきっかけに、たくさんの方に足を運んでいただいています。全世代・全天候を受け入れるお店なので、色々な人が関わって、公民館的な役割を果たしているところがいいと思います。

テーマ③古民家の活用を推進するために必要なこと

PoliPoli Gov 倉田:最後に、古民家の活用を進めるために、必要なことについて、見ていきましょう。

村上さん:古民家を活用するためには、古民家の現実を知ることが大切だと思います。
私は古民家を活用した複合施設を運営していますが、所有者との関わりや寒さ対策など、大変なこともあります。古民家の現状を知ることが、誰が持続させるかを考える、きっかけになるのではと思います。

松本さん:私は、古民家に出会って、なんとか活用したいと感じ、そのための勉強として古民家を見て回っているところです。
インスタのハッシュタグ(#古民家)で探して、お店巡りをしています。
その中で一番困っているのは、現状を知ること。
耐震など安全面で大丈夫かどうかなど、改修費用が莫大になることもあるので、自分の手に負えるかという問題に直面しています。


PoliPoli Gov 倉田:今回の意見募集では、古民家を所有していないが、機会があれば活用したいと回答した方が9.6%いらっしゃいました。瀬田さんは、古民家の活用についてどう思いますか?

瀬田さん:古民家を機会があれば活用したいと思っています。
まずは、古民家の場所や築年数、状態をみたいです。

(株)つぎと 林さん:古民家活用を進めていくには必要なことだと思います。根本的には、日本の市場が、古民家の価値を評価していないのが問題だと思います。現金がないと古民家を手に入れられない、リノベーションにお金がかかることも、古民家活用のハードルになっていると思います。

群馬県住宅政策課 三上さん:県の「コミンカコナイカ事業」では、所有者と活用希望者をマッチングさせるチーム作りを行っています。古民家データベースや掲示板も必要だと思います。
古民家が再生活用されていって、地域活性化・まちづくりにつながるような組織づくりをしていきたいです!

まとめ

群馬県住宅政策課 三上さん:登壇したみなさんの意見とPoliPoli Govに寄せられた色々なアイデアを、県の事業にうまく活用していけたら、楽しい取り組みになると思います。
これからも、古民家の再生活用に携わっていきながら、群馬県を盛り上げていきましょう!ありがとうございました!


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