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ロジックモデル実践編:Polarisでは、こうやってつくりました

こんにちは、ちひろ@自由七科です。

ロジックモデル作成についてお伝えしている今回の記事。前半では、ロジックモデルの概要について書きました。後半では、実際にPolarisで事業部ごとにロジックモデルを作成したときのプロセスについてご紹介します。自由七科は、ロジックモデル作成ワークショップでファシリテーターを務めました。

Polarisでのロジックモデル作成プロセス

Polarisでは以下のようにロジックモデルの作成を行いました。

ワークショップ前】
1.アイスブレイク:メンバーインタビュー
2.事前課題:現場で起きている変化ややってみたいことについて考えてきてもらう

【ワークショップ当日】
3.考えてきたことをMiroで付箋に貼る
4.真意を聞きながら、付箋を整理する
5.ロジックモデルに沿って付箋を並べ替える

【ワークショップ開催後】
6.自由七科でロジックモデルをブラッシュアップ
7.事業部にロジックモデルをフィードバック。
8.事業部内でアクティビティや指標を決める。

ワークショップ開始前

ロジックモデルをつくる際には、その場が安心安全な場であることが大切。メンバー同士がフラットに意見を出し合える場をつくる必要があります。自由七科のメンバーと事業部のメンバーは面識がないことも多かったので、アイスブレイクを兼ねて事前インタビューを行うことにしました。自由七科はあくまで伴走支援で、事業部のメンバーの声でつくるという姿勢を示したかったこともありました。そのためにまず、メンバーの声を「聞く」ことから始めたのです。

そのうえで事前課題として、事業部で起きている変化や「こうなったらいいな」と思うことを考えてきてもらいました。

ワークショップ当日

ワークショップは基本オンラインで開催。みんなに考えてきてもらったことをMiroに貼りだし、ざっくりと似たものを集めて整理した後に、それぞれの真意を聞いていきました。2時間のワークショップで、なんとなくロジックモデルが見えてきた事業部もあれば、そうでない事業部もあり、完成度はまちまち。一旦、自由七科で持ち帰るという流れにしました。

やってみた感想としては、付箋を出してみると、抜けているプロセスが事業部ごとに違うことが興味深かったです。事業部ごとの課題の違いが実感できました。また、付箋に偏りがあるのは事業部だけでなく個人も同じ。でも個人の偏りは課題ではなくて、個性。違いを活かし合うことでチームの個性が生まれていることも見えてきました。

ワークショップ開催後

自由七科で持ち帰った後は、録音していたワークショップの音源をすべて文字起こしし、付箋で拾いきれていない言葉を洗い出しました。ワークショップ中も都度付箋を追加していたものの、意外と聞き逃していたりするものです。この作業が地味に大変なのですが、ロジックモデルの根拠を振り返れるのでやってよかったです。さらに、事業部ごとに担当を決めて、ロジックモデルのたたき台になるものを作成。それを元に自由七科メンバーで揉み、完成までもっていきました。

その後は、自由七科でつくったロジックモデルを各事業部にフィードバックして、伴走支援は終了です。

フィードバックする際は、最終形はシンプルにまとめたものの、そこに至るプロセスや、どの発言をもとに導き出されているのかも丁寧に伝えるように心がけました。それでも、当事者でない自由七科が完成させたロジックモデルではあるので、その後のかみ砕きや、具体的なアウトプットやアクティビティに落とす作業は事業部にお任せしました。ちなみに、かかった時間としては事前インタビューを抜いて、大体7,8時間ぐらいだと思います。

ロジックモデルをつくった効果

ロジックモデルをつくった後はこんな声が聞かれました。

現場の声が形になってよかった
メンバー全員が同じ方向を向けた
事業の評価指標に納得感が持てた

ワークショップでは、Polarisではたらいたことで自分に「こんな変化があった」という声もたくさん出てきたのですが、リーダー的な役割のメンバーにとっては、それがギフトのようだったという声もありました。

ロジックモデルは見直しが大事

ロジックモデルは作っておしまいではなく、見直しが必要になります。自由七科でも現在見直しの真っ最中。でも1回目につくったときに比べればだいぶスムーズに進んでいます。最終アウトカムは変わらず、初期あたりに調整が入っているのが今回の特徴。また、前回つくっていたときよりも対象者がより明確になったことを感じます。

ロジックモデルについて、前半後半でお伝えしてきた今回の記事、いかがだったでしょうか。Polarisではチーム内の意識合わせにロジックモデルを活用しましたが、いろんな関係者とビジョンを達成するときにも、ロジックモデルはとても役に立つツールだと思います。様々なシーンでロジックモデルを活用してみてはいかがでしょうか。

【参考記事】

ロジックモデル作成ガイドを出している日本財団の方が、ガイドには書かれていないポイントをまとめられています。こちらもぜひ。

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