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トルストイ「アンナ・カレーニナ(上)第2編第29章p389-395」(岩波文庫)

ごめんなさい。ポケモンと英語に関する記事をnoteに投稿すると言っていましたが、電車に乗っているときに読んでいた本で登場したとあるセリフがあまりに痺れるものだったので、この興奮が冷めない間にここに感想を書こうと思いました。ポケモンと英語の記事、これからアップロードするので、今回は許してくださいね。ありがとう!

まずは、ぼくが痺れたセリフを紹介します。

・・・

思いちがいではございません。
あたくしは絶望していました、絶望せずにはいられないのです。
いまも、あたくしはあなたのお話を聞きながら、あのひとのことを考えています。
あたくしはあのひとを愛しています。
あたくしはあのひとの愛人(おんな)なのです。
あたくしにはもう耐えられません、恐ろしいのです、憎らしいのです、あなたが。。。
どうでもお好きなように、あたくしをなさって下さいまし。

・・・

以上から、このセリフを言った人の顔をあなたはイメージできましたか。ちなみに、ぼくは出来ませんでした。

このセリフはアンナという19世紀後半におけるペテルブルク(ロシア)の人妻のもので、夫のカレーニンの前で溢れでました。

この言葉の重みを共有するために、少し前の第2編第7章で描かれた当時のペテルブルクの結婚観を軽く紹介しようと思います。
当時の結婚観とは、恋愛は「古風な」考え方であり、「幸せな結婚は理性によって」なりたつもの。つまり、理性的であれば幸福である、と解釈できると同時に、恋愛は情熱的なもので幸せとは言えない
この考え方に則ってアンナとカレーニンの夫婦を振り返ると、彼らの結婚は「理性によって」成立したものです。
しかし、モスクワでアンナはウロンスキイという年下の男性に出逢い、二人は恋に落ちてしまいます。そして、アンナはカレーニンとの結婚を上辺のものであり、理性的であっても幸福ではないと感じたのではないでしょうか。あなたの意見も是非聞かせてくださいね。

こうした背景をふまえると、ぼくを痺れさせたアンナのセリフはとても力強くて、怯えてか弱いものにぼくは感じました。

「アンナ・カレーニナ」をここまで読んで様々な人物が登場しましたが、アンナとウロンスキイの顔をどうしても想像できないです。あなたはどうですか。

因みに以下の絵は、同作に登場した人物のぼくの勝手なイメージです。
ほんの一部ですが。。。

ワーレンカという女性は、ぼくの中ではOne Pieceのコニスと重なってます。

    

最初の投稿はここまでとなります。独りよがりな文章をここまで読んでくださり本当にありがとうございます。今後も本の感想はnoteで共有して参りますが、次こそはポケモンと英語にまつわるお話をしていこうと思います。

では、また次の投稿でお会いしましょう!

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