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『クラスメイツ』森絵都
中学1年生の一クラス。
前期と後期で12名づつ、全24名のクラスメイトを主役にした連作短編。
リレー形式でクラスメイトからクラスメイトへ繋がっていき、中学1年生の1年間を描いていく物語。
24人のクラスメイト全員を主役にお話を書けるのもすごいが、それぞれの話のクオリティの高さにも驚く。
思春期独特の繊細さを見事に描いており、さすが森絵都さんだと感じる。
大人から見れば些細なこと、でも、自分にとっては重要なことがぎゅっと詰まっていて「あの頃」を思い出す。
またお話によってクラスメイトの姿が変わるのも印象的だ。
お調子者。堅物。優等生。
他のお話ではそんな印象があった生徒はその子が主役になった途端に違う顔を見せる。
あの頃、友達だったあの子も、そして名前と顔しか知らずにただの「クラスメイト」で終わってしまったあの子も、きっとそれぞれの物語があったんだろうな。
そんなことを思った一冊だった。
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