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本紹介『発達障害の人には世界がどう見えるのか』

発達凸凹さんと関わっていて、凸凹さんの感覚は世間の大多数の方の感覚とは異なっていると感じます。

実際、最近改訂されたDMS-5で自閉スペクトラム症の特性に感覚過敏や鈍麻が定義されました。

感覚とは感じている自分にしかわかりません。
自分の感覚と人の感覚は違うかもしれません。だけど、違うかどうかは測れないのです。

だからこそ、凸凹さんがどう感じているのかを知りたいとずっと思っています。


この本は、凸凹さんの感覚について、どんな特有の感覚があるのか、脳機能の研究からわかったことなどが書かれています。

凸凹さんの中には、細かい時間単位で物事を見ることができ、動きがスローモーションに見えたりすることもあるそうです。
そういうふうに解像度が高かったり、森ではなく木を見るなど細かい部分にフォーカスしやすかったり、多くの情報を受け取りやすく、だからこそほんの少しの変化に気づきやすいということがあります。
ちょっとしたことも変化に気づきやすいなら、同じものでも違って見えたり、変化への不安を感じたりしやすくなります。

同じ赤に見えるのに、違う色だと言う子がいたりするのはそういうことなんだなぁと思いました。

どう見えているのか、どう聞こえているのか、どう感じているのかは人からはわかりません。
本人も人と違っているかどうかもわかりません。

凸凹さんの見ている世界が客観的にわかることで、周りの人も理解を示すことができます。

凸凹さんの感覚の特性についてもっと研究が進んでほしい、私ももっと知りたい、もっとたくさんの人に広まってほしいと思います。


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