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【バースレビュー】痛がりでも自分で産めた!

1.はじめに

あれだけ未知の体験だった「出産」が、
過去のことになった。

隣に小さな赤ちゃんが、朝も昼も夜も、
夜中も、ずーっといるのが当たり前の生活。
気づいたらそんな毎日に突入している。

産後2週間が過ぎ、すでに遠い昔にも感じる出産体験を残したいと強く思うタイミングがきて、このnoteを書くことに。

陣痛のイメージトレーニング用のノート

2.バースレビューとは

母が助産師であるため、実家本棚には助産師雑誌がずらりと並んでいる。

今回この振り返りをするにあたり、バースレビューに関する記事を読んでみた。

【バースレビューとは】

・出産のふりかえり
・女性が出産を語り、人生を語り、それを語ることで自己をつくり直す機会
・長期的に人生に影響を与えると言われている
・出産体験を肯定的に意味づけることを支援するもの
・助産師さんと共に実施することが多い

今回は、上記を踏まえた上で、読み返したときに自分自身がポジティブな気持ちになることを目的にしたい。

3.出産当日のこと

この記事をnoteにアップしたあと、出産の日が突然やってきた。

想像よりとても早く進んだお産。

お腹の違和感を感じてから6時間、産院に着いてから4時間弱で会うことができた。

入院中のメモをもとに、まずは当日の詳細を記録。


👨 夫)

【7:30】なんとなく身体が重い朝

気分が乗らず、朝の散歩はやめておく。
いつも通り朝食はしっかり食べた。


【8:30】仮眠

ソファーに寝転んでダラダラ。
スマホで出産レポなどを読み漁る。
はんなりママや、サンシャイン池崎などの出産関連の話題を知る。気づいたら寝ていた。


【9:45】下痢の腹痛を感じる

目覚めると下痢の腹痛あり、トイレにこもる。
何度もソファとトイレを往復。
行くたびにゆるい💩が出る。
陣痛かどうかははっきりと分からず。

【10:40】産院へ電話

痛みの間隔が3分ほどになっていた。冷や汗が止まらない。産院に電話し、すぐな向かうことに。

【10:50】車で移動

近くでリモートワーク中の👨に電話。
すぐに実家に駆けつけてくれ、一緒に車に乗り込む。
もう疑いの余地ない確実な陣痛の痛みが、
どんどん押し寄せてくる。
病院までの約45分の道のりがとても長く感じた。
移動中、目はほとんど閉じていた。
痛くなるたび、後ろの席から👨に腰をさすってもらい、お尻を押してもらい、
信号待ちのタイミングでは運転席の母にも体をさすってもらう。
👨がリラックスできるようにと、BGMを流してくれる。(いつも何度でも)
好きな曲なので、痛みと一緒にいろいろな感情が溢れて涙が出る。


【12:00】産院到着

車椅子で助産師さんに迎えてもらう。
痛みが引いたタイミングで車椅子に乗り込む。最後に👨にハグしてもらい別れる。
(立ち会い不可)

部屋に移動し、ガウンに着替えさせてもらう。
よく見える位置に時計があり、何時には産まれるのかとても気になった。
1.2分間隔で押し寄せる痛み。
すでに声を出さないと身体がもたない。
自然に声が出る。ずっと声を出しているから、とても疲れる。

【13:30】トイレに移動

子宮口は全開だが、頭がまだ下がりきらないとのことでトイレへ移動。
バーに必死につかまりながら、波がくるたびふんばり耐える。


【14:00】トイレで破水

バチンと弾ける音がして、ぬるい水風船が割れたように感じた。
もう少しで生まれるのかなと少しほっとした。

【14:30】ラストスパート

畳に戻り、再び寝転んで横向きで耐える。
痛みがくるとき下腹部に自然に力がはいるように。入れた方が痛みに耐えられる。

いろいろなことは考えられない。
冷たいタオルで頭や顔の汗をふいてもらい、
暑いタオルで出てくるところを温めてもらい、
体をさすってもらい、押してもらい、
声をかけてもらい、手を握ってもらう。

つらいけど、この痛みの延長ならいけそうだと
思い始めた。


【15:30】頭が見えた!

👨に電話したいと伝え、電話。
頭が見えてるからもうすぐだよと伝える。

陣痛に耐えている声は聞いてもらいたくなかったので、次の波がくる前にすぐ電話を切る。
30秒ほどの電話。でも元気が出た。

いきむときの力の入れ方がわかってきた。
牛の鳴き声のイメージで低い声を出すといいとアドバイスをもらう。

陣痛の波がさっているときは、呼吸を整えることと赤ちゃん頑張れ!で気を紛らわす。

赤ちゃんの心音はばっちりですごく安心する。

途中から仰向けに体勢変更。
変わらず目はほとんど閉じていた。
いきむタイミングを助産師さんが毎回隣でサポートしてくれて心強い。
ああ力入れて出していいんだ!と感覚をつかみ、最後の気合い。

自分で出す感覚がすごく分かる。
出したい出したい出したい、うおおおおおお
はさまっている大きな石を出すような感じ。
もうこれ以上広がらない、、と思った。

最後は弾けるような痛さ。
陣痛の波が来ているのかはもう分からず、
それでも力を込め続けた。


【15:44】誕生

めちゃめちゃかわいい子が胸の上に。
やばすぎた。意味が分からない。
でも確実に自分で出した。
すさまじい達成感、安堵感。
終わった終わったやりきった!
産めた!!!!嬉しい!
ドヤ顔したい気分、自分すごい。
赤ちゃん本当によく頑張ってくれた。
かわいい、夢みたい。
👨にテレビ電話、その後家族にも電話。

無事に産めたことが嬉しすぎて、
全世界に自慢したいような、ちょっと恥ずかしいくらいの満たされた気持ち。
完璧だった!という気持ち。

4.陣痛はどんな感じだったか

出産前、痛みの想像がつかず、考えるたびに
ドキドキした陣痛。
実際に体験してみて感じたことをメモ。

・凄まじい全身のエネルギー
・つきうごかされる感じ
・すべての他のことが小さいことに思える
・これに耐えているからこの先なんでもやれると思える
・味わえて良かった
・皆こうやって出てきていることがすごい
・「これくらいは痛いよな」と納得
・どうしてこんなに強烈な体験なのに、こんなスピードで忘れてしまうのか
・絶対に戻りたくないのに、戻りたいような、特別な空気に包まれていた
・ここまで自分が主役で、自分が自分でない感じはない

5.陣痛中効果があったこと


・痛みがきたら、なんとなくカウントする
(長くても痛みのピークは30秒、そこをすぎるとどんどん弱まる)
・今そのときの呼吸だけに集中する
・なるべく険しい顔にならないよう、陣痛の休憩中は顔の力を抜いて口角をあげる

6.まとめ

出産どうだった?と聞いてもらったとき、
一言で返すとどうしても違和感があって、
結局、「なんだか忘れてしまったよ」と流してしまう。

今回、じっくりもう一度気持ちを振り返り、ここに残すことができて、とてもスッキリした。ひとつの区切りになった。

また振り返りたくなった時は、好きなように記憶を上書きしたりしながら、自由で大切な人生の思い出にしていきたい。

もしまた、妊娠し出産できるチャンスが人生であったらとてもしあわせだなと思う。
こんな気持ちになれたことが、純粋にうれしい。

読んでいただいてありがとうございました。

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