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バージョン違い

ぼくらの絶滅

茂野雅道です。
今回は、同じ詩、同じ朗読に、別な音楽を合わせたときにどう印象が変わるか、言葉の聴こえ方、残り方がどう違ってくるかを検証してみようと思います。
実験の題材はPoetic Mica Dropsの代表的なポエトリー・リーディング作品「ぼくらの絶滅」。
オリジナルバージョンではロック系の音楽を付けていました。今回、その音楽をしっとり系の音楽に変えて聴いてみます。
 
最初に「ぼくらの絶滅」オリジナルバージョンをご視聴ください。

言葉を強く投げつけるようなインパクトのある熊谷弥香の朗読です。
こちらが草間小鳥子による詩の全文です。

次に音楽をしっとり系に変えたBバージョンをお聴きください。
言葉の印象はどう変わるでしょうか、、、、

いかがでしょうか。
朗読は同じテイクです。音楽を変えただけなのですが、言葉の残り方も、印象もオリジナルバージョンとはかなり違っていると思います。
もしかしたら意味も違って感じられるかもしれませんね。
 
Poetic Mica Dropsで作品を創作するときは、常に様々な朗読のニュアンスを試し、言葉を選び直し、音楽違いを作り分け、試行錯誤しながら時間をかけて進めていきます。
これはとてもクリエーティブな作業で、ここにポエトリー・リーディング作品を生み出していく面白さがあるのです。
映画音楽を作るときとはまた別な楽しさがあります。

 音楽Bのしっとり系は、元々「帰宅」用に作った音楽を「ぼくらの絶滅」の長さに合わせて調整したものです。
最後は、その「帰宅」をご視聴ください。今度は同系統の音楽に、別な詩、別な朗読が乗っている形になります。

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