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(転載)なぜ、詩と声と音のユニットとして活動しているのか

↓以下、草間小鳥子のnote記事からの転載です↓

わたしは、詩と声と音のユニット「Poetic Mica Drops」(以下、PMD)のメンバーです。

役者・熊谷弥香、音楽家・茂野雅道とともにポエトリーリーディング作品を制作し、映像と組み合わせてYouTubeで公開したり、ライブパフォーマンスを行なっています。

この記事では、なぜ、どうやってPMDを結成したのか、お話ししたいと思います。

現象を具現化できない

誰かと一緒につくりたい、と思ったのは、2018年のことです。
前橋ポエトリー・ファスティバルのゲストとして招待していただき、前橋文学館のステージでどういったパフォーマンスをしようかと考えていた時、「詩と声と音、それから映像を組み合わせた作品を披露したい」と思ったのです。

詩はテキストですし、作者の言葉と読者の想像力により完成するもの、とわたしは思っています。
ですが、詩を書くまでに至ったあるイメージ、そして書く過程で思い浮かべたイメージなど、全てのイメージを一貫性のある「現象」と捉えることはできないか、とその時感じたのです。
テキストとしての詩はあくまで現象のひとつの出力手段に過ぎないのではないのか、と。

しかし、その現象をそのまま具現化しようとすると、かなり高度な音源制作、音声表現、映像制作の技術が必要となります。

「こんな音楽をつくりたい!」「こんなふうに読みたい!」という完成のイメージはあっても、わたしにはその技術がありません。
ただでさえ、「お金をとれないパフォーマンスはしない」という厄介なこだわりがあったため(こちらについては、以下の記事をご参照ください……)、音も声も、そして映像も、自分ですべてつくろう、という気にはなりませんでした。

そんな時、「やっほー、一緒にやらない?」と声を掛けてくれたのが、現在のPMDの声担当・熊谷弥香ちゃんでした。

メンバーとの出会い

弥香ちゃんとは、1歳の頃から同じマンションに住んでおり、幼稚園・小学校が一緒。
小学校卒業後は別々の学校へ進学したため、15年近く連絡をとっていませんでした。
弥香ちゃんとわたしをつないでくれたのが、SNSでした。

弥香ちゃんは当時、東京でファッションモデルと映画・舞台の役者として働いていました。
出演していた舞台作品の音楽を制作されていた、音楽家の茂野雅道さんと「一緒に何かをつくろう! バンドがいいかな?」という話が出ていたところ、「そういえば幼馴染で、詩を書いている人がいる。バンドよりもおもしろいことができるかも」と、わたしに声を掛けてくれたのだそうです。

それから、実際に三人で会って意気投合、トントン拍子で、2018年7月、「Poetic Mica Drops(ポエティック・ミカ・ドロップス)」を結成したのでした。

どんどんつながる

PMD結成後は、日本最大級の詩の野外フェス、UPJ6でオープンマイクに挑戦したり、横浜のライブハウスでパフォーマンスをしたり、クロコダイル朗読会、まえばし猫町フェスへ出演したり。

YouTubeに作品を公開するにするにあたって、PMDの作品のために素晴らしい映像をつくってくださったのは、気鋭の映画監督・宮嶋風花さん。
茂野さんからのご紹介でした。

さらに、宮嶋さんがPMDのポエトリーリーディング作品「のら猫」に触れ、「ここから始まる物語を新しくつくろう!」と考えてくださり、LINE NEWSのVISIONシリーズとして、ポエトリーリーディングドラマ『今日、京都とミカと猫。』の配信が実現しました。

▼Poetic Mica Drops「のら猫」

▼ポエトリーリーディングドラマ『今日、京都とミカと猫。』

すべては、わたしひとりでは実現できなかったことです。

詩を書くことは本来、ひとりでしかできない、ひとりだからこそできること。
でも、それとは別に、ひろがってゆく表現は何通りもあって良いのだと思っています。

Poetic Mica Dropsとは

公式サイト

YouTubeチャンネル

転載元

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