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みかけによらずって言わないで

「みかけによらず」っていう言葉は好きでない。恥ずかしい思いをした経験が蓄積されているからかもしれない。

いままでよく言われたのが
「みかけによらず、ちっちゃくて痩せているのによく食べるね」

会社勤めの時、よく利用したお弁当屋さんでいつも大盛りを注文していた。
そのうち顔を覚えられて、注文する前に「いつもの大盛りね!」と大きな声で叫ばれると、行列の人たちの視線が集まる。「それは私のでなくて、上司から頼まれたので」とごまかしたくてもさっさとその場を立ち去った。

初めて入る定食やさんでは勝手にごはんを軽めによそわれたことがある。
コンビニやパンやさんでランチを買った時に同僚が言う
「それ、一人で食べるの?」
お惣菜やさんで買った時に、お箸を2膳つけられたこともある。

何度も言われるにつれて、人とは違うこと、人に驚かれることに対して恥ずかしいような気持ちになっていった。
そして「みかけで決めつけないで」と強く思うようになっていった。

ただ、この経験をしたおかげで、少なくても二つ得たことがある。
一つは、人をみかけだけで判断しないってこと。
強面に見える人はこわい人でないかもしれない。健康そうに見える人でも病気を患っているかもしれない。

そしてもう一つは、人からどう思われようと気にしないってこと。
私は食べることが好き。自分の体が喜んでくれるものを選び、おいしく感謝しながら食べるのが好き。食べることが私のこのちっちゃな体の活力となり、健康を支えてくれている。

最近では、例のフレーズ「みかけによらずよく食べる」を言われた時は、明るく返す「そうなんです、食べるのが大好きなものですから」

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