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眠り+死=再生

子供の頃、父が昼寝をしている姿を見て、死んでいたらどうしようと不安になり、胸が動いているのを確かめて安心するということがあった。

ギリシャ神話で、死(タナトス)と眠り(ヒュプノス)は夜の女神(ニュクス)から生まれた。眠りと死は兄弟で切り離すことができない関係だ。

以前読んだ本に、眠りは死を準備するためのものというようなことが書いてあったのを思い出した。夜、眠りについたあと、明日また目覚める、生かされるという保証はない。身近な人が突然亡くなったという経験をもつ人ならわかってもらえるだろう。死が突然、誰にでも訪れるということを。自分とは無関係のように思っていた死が案外身近に潜んでいるということを。

だから、眠る時、その日に起きた不快な出来事やいやな感情を葬り去りたい。そんな重く暗い思いを心に抱えたままの最期にしたくないから。
すべてまっさらにして、きっともたらされるであろう明日の命の誕生を気持ちよく迎えたいから。

腹を立てたり、思うようにいかなくてイライラしたり、いろんなことがあったけど、無事1日を過ごせたことに感謝して目を閉じる。口角を少し上げて優しく微笑んでいるような顔で眠りにつく。今日も明日もその繰り返し。

#習慣にしていること

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