見出し画像

身体と同じように脳もさびつく

脳疲労とは??


簡単に言えば文字通り脳が疲れた状態のことです。脳は多くの情報に基づいて身体のあらゆる箇所にさまざまな指令を出し続けています。筋肉を使い続けると疲れるのと同じで、脳も適切に休ませなければ疲れてしまうのです。そして脳が疲れると、身体に「疲れた」という信号を出します。その結果「なんとなく全身がだるい」と感じるようになります。

脳は常に体温や血流、呼吸をコントロールしてベストな状態に保ち続ける指令を出しています。例えば運動すると、もちろん筋肉も使いますが、適切な脈拍で全身に血液を送り、呼吸を調節して酸素を多く取り入れ、体温が上がったら汗を出して冷ますなど、脳の指令もたくさん出ていることがわかります。気づきにくいだけで、脳が疲れるのも当然ですね( ; ; )

脳疲労の原因とは?


脳が疲れてしまう原因は日常生活の中でもたくさんあります。激しい運動をした後は体内に普段以上にたくさんの指令を出すため疲れます。その後で休ませればよいのですが、十分な睡眠時間が確保されていないと休息が足りていない状態になります。激しい運動以外も、脳を働かせている以上は睡眠不足は大敵です。

スマホのしすぎやデスクワークなども原因になります。情報量が多い画面を注視し続け、しかも本来なら遠くを見るモードである交感神経を働かせながら近くのスクリーンを見ているため、自律神経はその矛盾に疲れてしまいます。

脳疲労チェック



脳疲労はどのくらいのレベルでしょうか?
次のチェックリストに多くのチェックがつけばつくほど、脳疲労度が高い恐れがあるといわれています。

□最近あまり食事を「おいしい」と感じない
□夜中や早朝に目が覚めてしまう
□理由もなく不安になったり無気力に感じたりする
□特別身体を動かしたわけではないのに疲れる
□何かに集中すると長時間のめり込むタイプ
□よく便秘になってしまう
□なぜかイライラしたり気持ちが沈んだりする
□自分の仕事は残業してでもやり遂げる
□頭がぼんやりして考えがまとまらない
□物忘れがだんだんひどくなってきた
□カフェインや栄養ドリンクで疲れを吹き飛ばす

ひとつでも当てはまる場合、脳疲労が起こる恐れがあり、また、この中で5つ以上当てはまっていた場合は脳疲労が起こる一歩手前、8つ以上当てはまっていた場合はすでに脳疲労の状態になっているかもしれません。

脳疲労になってしまう原因って?



①肥満になりやすい!
肥満になってしまう理由は、食べすぎたり運動不足だったりするからだというのは常識ですよね。しかし、なぜ食べすぎてしまうのかと言われると、わからない人も多いのではないでしょうか。

脳疲労になると、味覚・嗅覚・視覚・聴覚・触覚の五感が鈍くなります。さらに脳の中で食欲をコントロールしている部分にも異常が起きます。そうすると、甘さやしょっぱさを感じる味覚が人より鈍感で食欲も抑えられないために、糖分や塩分などが多く肥満の原因になりやすい食べ物をたくさん食べてしまうのです。


②将来の認知症につながる
脳疲労の状態では、脳の神経細胞にいらない物質が蓄積されて脳に炎症が起きているかのようになり、それが脳細胞を死滅させてしまうために記憶機能に障害が起きる危険性が高くなるほか、記憶に関係した神経伝達物質の働きも低下してしまい、うまく物事を思い出せなくなっていくことがあります。

記憶というのは、頭の中のたくさんの引き出しに覚えておく事柄をしまっておき、必要になったときにその事柄が入っている引き出しを探し当てて取り出してくる、という作業です。しかし、見つけたいものがしまってあることはわかっているのにどこにあったかうまく探し出せないと、「ド忘れ」の状態が起きてしまうのです。


③過労死のリスクも
そもそも脳疲労は、真面目で責任感が強く頼まれたら断れずに、自分1人できちんとやり遂げようとするようなタイプの人により起こりやすいものです。

デスクワークなどでは身体の疲れを感じにくいですよね。座っているだけなので、長時間集中してやっても平気だと思い込んでしまいます。そして、自分で気づかないうちに無理をして仕上げた仕事が成功したり評価されたりすると、達成感と次の仕事への意欲を得ます。この達成感や意欲が疲れをかき消して疲労を感じさせなくしてしまいます。


脳疲労の改善に大切なこと



①睡眠は量も質も大切
脳を休めるためには、やはり睡眠は大切です。しっかりと6時間程度以上は睡眠時間を確保するほか、ぐっすりと眠る質の良い睡眠にも気を遣うことが大事です。

ベッドのマットレスや枕にこだわったり、部屋の温度や湿度に気をつけたり、お気に入りのアロマの香りでリラックスしたり……。
寝る前にスマホの画面を見るのはあまりよくないですね💦

寝つきが悪い場合は、就寝の1~2時間前くらいにゆっくりぬるま湯のお風呂に入ると、上がった体温が下がり始めるタイミングで自然と眠りにつきやすくなります。アツアツのお湯では交感神経が興奮して覚醒してしまうので、40℃以下くらいで副交感神経を優位にしましょう。


②意識して脳に栄養を
脳の老化や疲労の蓄積などを防ぎ、改善してくれる栄養を意識的に摂るようにしましょう。「魚を食べると頭が良くなる」とはどこかで聞いたようなフレーズですが、実際サバやサンマ、イワシなどの青魚に多く含まれるDHAは脳の老化を予防したり記憶力を維持させたりすると言われています。

他にも、くるみなどナッツ類に多く含まれるα-リノレン酸にも、脳の老化予防や記憶力維持の効果があります。チョコレートに欠かせないカカオにも認知力向上作用があるとされるため、頭を使うとチョコレートが食べたくなる、なんていうのもあながち間違っていないのかも。

ただし、脳疲労の状態は肥満につながりやすいため、味の濃いものや脂っこいもの、糖分をたっぷり含むものなどを多く摂りすぎないよう、全体的な栄養バランスと食事量に気をつけることも忘れてはいけません。

③長時間のデスクワークは注意
何時間も集中してパソコンに向かって仕事をしているという人は、高い確率で脳疲労の状態になりやすくなっています。4時間やって20分休憩するのと1時間やって5分休憩するのでは、休憩時間は変わりませんが脳の働く効率は全然違ってきます。1時間ごとにこまめに立ち上がったりちょっと別の作業を挟んだりしたいものですね。

脳にとって本来自然な状態は、少しの変化がある環境の中にいることです。オフィスのように机と蛍光灯が規則的に並んだ場所に長時間いるだけでも、変化がないので脳は疲れます。一方自然の風や太陽の光は少しずつ変化しますよね。ランチはデスクで済ませるより、少し外に出て自然の変化を感じながら脳を休またいですね。

まとめ


身体と比べて脳が疲れているのは気づきにくいですが、脳は24時間365日働いてくれています。たまには自然の中でぼんやりするだけの時間を設けるなど、脳にも休暇をあげていきましょうね!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?