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【10秒で読める小説】秘密にしてたけど

「お前に言わなくちゃならない事がある。いい話と悪い話、どっちから聞く?」
夫が尋ねてきた。
「じゃ、いい方から」
「昨日、元気な男の子が誕生した。俺の子だ」

それ、いい話か?
「悪い話っていうのはさ…」
「もう、聞かなくてもわかるよ」
私はため息をついて、口を開いた。
「正直に話してくれたお返しに、私もあなたに隠してた事を話すね。あなた、種無しなの」

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