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命日

今日は、親父の命日
47歳だった
今まで元気な姿しか見ていなかったから
まさか、交通事故の被害者になるとは
19歳の時、大学を辞めようと思った
遺族対象にした奨学金でなんとか卒業できた
大学の総務課へ行って奨学金を申し込む際
あまりにも事務的で泣きそうになった
実家は、大阪の片田舎で夫婦共働き
決して裕福ではなかった
ご飯に〝はったい粉〟をまぶして、お茶をかけて食べていた
ポールウィンナーのケチャップ炒めが好きで
目玉焼きとセットでよく作ってもらった
日清チキンラーメンと、日清焼きそばにはお世話になった
意外と知られていない日清焼きそば
カップ焼きそばよりコスパが良い
今でも買い置きをしている
「家にあるものを食べておいて!」とよく言われていた
閑散期には、夜間の土方作業に出かけていた
子供の頃は、なぜ夜中に出かけるのか分からなかった
亡くなってから母親から聞かされた
そんな親父が急に亡くなった
飲酒運転の車にはねられて…

今日が命日

亡くなってから、
夜中に家がミシミシと音を立てるようになった
2〜3年ぐらい続いた
未練が残っているのだろうと
毎晩、ミシミシという音を聞き続けた
その音を聞きながら母親は、泣き続けていた
私は、正直少し怖かった
ミシミシと

「映画、作っちゃいました!」


親父へのレクイエム

一時期、大学を辞めようとした際に親友が
毎日毎日、会いに来てくれて
新しいことへチャレンジする、勇気を与え続けてくれた
なかなか動かなかった自分
前向きになれなかった自分
素直や正直に話せなかった自分
人のことを聞かなかった自分
完全に心を閉ざしてしまった自分
嫌な自分を散々見てきた
そんな中、親友が与え続けてくれた
新しい行動を起こしてみようと
それから、怒涛のように自己改革に励み続けた
そんな中で作った映画

映画制作に対して、「どんな映画でした?」
…ってコメントをいただいた
「大学生活、あるあるネタですよ!」って簡単にお答えしたが
実は、親父へのレクイエム
元気でやっているよって、伝えたかった

撮影機材が古かったので、VHSテープに保存している
実家のどこかに眠っている

今日は命日

「暗い話になりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございます」

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