B級だけど永久グルメ
この時期になると思い出すことがある。
コンビニに行くと、より一層中華まんが売ってあるスチーマーに視線を向けがちになる。
相変わらず最高の一品は、ピザまん。
あれはまた、4年前のこと。
「夏を制する者は受験を制す!」これ以後、秋も冬も受験勉強に追われる日々だった。
それから木が寂しくなっていくまではほんの一瞬。
塾で第一志望校が同じで、いつもどこでも一緒だった6人組。
私たちは、受験が終わるまで18時45分に授業が終わっても20時まで残って自習をした。
もちろん夕食が無いので間食を買いに行く訳で、すぐ近くのファミマへ通っていた。
大半の子はおにぎりとかグミとか買ってた。
私はと言うと、毎日ぴざまんを食べていた。
11~12月は本当に外に出るだけでも寒くて、ファミマから全員で走って塾に戻るのが受験が終わるまでの習慣だった。
ぴざまんはあったかい。
帰ってすぐに食べるぴざまんは身体も心もあたためてくれた。
自習室と言われた第3教室で6人揃って食べる間食は家族で食卓を囲むのと同じような光景だった。
それぞれ食べる物は違っていたけれど、それぞれが面白い話をして自分の夢を語って過ごした時間。
心がほっこりする瞬間だった。
だから、この時期になると絶対にピザまんを買いに行く。
あれほどの美味しさは味わえないが、あの美味しさを思い出すことが出来るから。
ノスタルジックなあの美味しさは私の宝物のひとつ
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