ミュージカル『えんとつ町のプペル』リアルで忖度のないガチな感想 (後半)
ここからは後半戦です。まだまだいきますよ〜
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スコップ登場。
こういうストーリーテリング的な登場の仕方良いですね。
そしてアントニオ達とプペルのシーン。
「星を見ようとしてる」
この作品のテーマですね。
この話に移ったらスコップちょっと邪魔ですね。出来る事なら観客と同じ目線で、端っこでジッと見て居て欲しかった。
からのアントニオアカペラソロ。
綺麗な声でお上手。
感情を声に乗せるのが上手いですね。
ただコレ一人で歌ってるだけってのがちょっと辛いですね。
出来る事ならブルーノ出したかった。
そしてブルーノだと思ってたのがいつの間にかベラールになってた、の方が思い出と現実の対比が出る。
そしてベラールとお母さんのシーン。
いきなり結構なビックナンバーなんですね(笑)
なんかいきなり180キロで走り出した感じでビックリしちゃいましたね。まぁ良いんですけど。
からのスーさんでした〜は狙い通り良いですね。
で、吹き矢でダンさんやられるとこ。
ここ映画観てなかったら超絶分かりづらい!!
ダンさんのマフラーだか襟巻きだかが小さいからマジで落ちて来たとて分かりづらい。
もっと象徴できる物、帽子でも良かったかもですね。とにかくもっと分かりやすくないとダメ。ここが中途半端だとスーさんのキャラも全く生きないんです。勿体ない。
そしてここからルビッチとプペルの
「アントニオ達に星の話をしたろ」
はやっぱり唐突過ぎる!
なんで知っとんねん!ってなります。
「お客さんが映画見て知ってる」はこういうところで胡座をかいてしまうので絶対ダメです。作品が死にます。
ここはもっともっと丁寧に描きたかったですね。
そして、ルビッチとプペルの仲直りのシーン。
ここは前半で出たように、心の距離を物理的な距離で表現した方が良かった。
プペルが来た瞬間にルビッチが舞台前場に出る。
その方がよりお互いの表情にフォーカス出来たでしょうね。ブルーノの形見のペンダントもより印象的になるでしょう。ちょっとここ大切に描けて無いのが勿体ない。
「父ちゃんなの?」
もそのままの縦の位置関係でルビッチがお客さんに対して背中向き、プペルは常に前向きの方が絶対良かった!
勿論ルビッチの表情は見たいけど、それよりもお客さんの気持ちを代弁させる方が演出としては選ぶべきポイント。ここではお客さんはルビッチなんです。そうなんです(笑)
ここはマジで勿体ない!!
ここ変えたらもっと泣く人増えますよ。
そしてこの後から作品がぐっとうねるように展開してくる。
で、ここで船を見つける海岸線の芝居。
ここは絶対的に海と船を感じさせないといけないので、
立ち位置は横並び
コレ絶対です。じゃないと「見えない壁」が表現出来ないんです。
そして酒場のシーン。
ここが今回、一番疾走感をストップさせるシーンなんです。
勿論シーン自体はショーアップされていて面白いんですけど、ストーリーとしてこのシーンが構成される事によりスピード感、緊迫感がなくなるんです。
僕だったらこのシーンは泣く泣くカットしますね(笑)
藤森さんのラップ半端なく良いんですけどね。シーンが作品のストーリーを運ぶのを邪魔してるんです。そこは避けたい。なのでカットです。緊迫感のある歌終わりのお芝居のみに変えます。
この歌はカーテンコールで歌いましょう(笑)
あとこのお芝居中の
「良いねその顔」
と言われるルビッチの顔を何故客席に見せないのかは意味が分かりません(笑)
このあとのルビッチも別にプペル見てなくて良いんです。ずっと正面で良いんです。芝居の嘘ってあるんです。物理的に見てなくても見てるように見えるんです。はい。
で、クライマックスの船飛ばそうぜってとこ。
大きい布一回出しておくとよりお客さんに親切かな。舞台前面から奥にバッサーーーだけでもやっとくと、あーコレを膨らますのねって分かりやすいから。
そして異端審問官にスコップが話してるとこ。
ルビッチ達って舞台上に居ます?
コレYouTubeだとよくわからんから居ないように見えるんだけど。出来れば舞台中央奥とか、見えやすい、ちょっと違う高さの場所で飛び立つ為の作業してるところをちゃんとライト当てて見せといた方が、スコップの時間稼ぎがより可視化されていいかな。
そうすればこの後の
「誰か見たのかよ」
が、より生きますよね。背中で聞いてずっと耐えて来たお芝居も見え易いし。
てか逆に何故そうしなかったのか(笑)
作品読めてないというか。
めっちゃ大事なところだし。
歌いながら別にルビッチ降りてこなくて良いんです。
周りの人達が右往左往しているだけの方が、よりメッセージが届いてるのが可視化されるんです。
で、ここベラールは上に居たらいかんのです。
もう立場逆転するところなので。
そこも高さで物理的に可視化出来るんです。
なので船の上の人は上。
その他は下。
コレで良いんです。
これが出来てないからこのシーンとにかく見づらい。
演出された西野さん紐引っ張るのとか得意げに力説されてましたけど、そこは別に良いんです(笑)
このシーンの大切なとこはそこでは無いので。
ついでに言えば紐のせいで若干ルビッチとプペルが見えなくなっているのでなんかちょっと勿体無いっす。別の方法あるかもですね。
そしてテーマソング。
ここで歌うんだ(笑)
まぁ良いけどね。
そこは全然良いんだけど。
なんか折角良い流れなのにこの歌聴くと西野さんがチラつくんですよね(笑)
記憶の中で邪魔しないでいただきたい(笑)
そしてこのあとのブルーノの口上。
良いですね。最高。最&高。
これは光夫さんにしか出来ないなと思いました。しかしこれブロードウェイでやるって思ったらちょっと笑えるな。あ、すんません。
で、星が見えました〜〜〜
ここでプペルのテーマソングは良いですね。
ちょっとしつこいなって思うけど。
そりゃルビッチ泣くわな。
こんなの毎回やる度に泣いてまうわな。
良いお芝居ですね。
良い女優さんですね。
という事で、最後雑ですがこれにて幕。
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【まとめ】
ホントこの作品、出演者が皆んな素晴らしいんです。
で、作品自体もテーマは良いと思うんですよホント。メッセージ性もめちゃくちゃあるし。
最近ミュージカルでもメッセージ性の無い、くだらない舞台多いので、僕はめちゃくちゃ良いと思います。
セットも中々面白い造りですしね!
只、いかんせん演出とステージング、欲を言えば脚本の構成が良くない!
正直、演出はこれじゃ全然ダメです。
そこはやっぱり勉強が足りてないんだろうなって普通に思いました。良い作品なだけに残念。演出は文字をより伝わるように立体化していく事が仕事です。今の感じだと中途半端ですね。
お笑いでテッペン取って絵本も凄くて、映画も当たったのはマジで凄いと思います。
ミュージカルに手を出したのも凄いことです。歌舞伎にまで発展させているのも凄いでしょう。
ただ今のままだとやっぱり餅は餅屋と言われてしまうでしょう。
演者がちゃんとプロなんだから、演出もそこに追いついていないとダメです。
出演者は本当にあっぱれでした。
あと、コウさんの音楽もキャッチーで良かったですね。本と構成が良くなれば更にブリッジの音楽などの精度も上がってくるでしょうね。
この作品はファミリーミュージカルとうたっているそうですが、それであれば尚更、演出面でもメッセージを伝えることに注力して欲しいですね。また再演する際はなぞらず、笑いで媚び売らず、新たに演出をしっかりやって欲しいなと思いました。
めっちゃ長くなったけど感想でした〜
今回は以上です。
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