”数”の裏側をのぞいて、ぺろりと舐めて、破いてみると…?〈創造造形:数を破く〉
みなさんこんにちは!
創造であそぼう!のファシリテータの夏川真里奈です。
創造であそぼう!は”ふつうじゃないことを楽しむ”ことがコンセプトの、オンラインで創造性を育むワークショップ教室です。
この記事では小学生に実際に行ったワークショップを紹介していきます。
今回テーマに扱ったのは、「数」です。
数といえば、子供たちが一番身近に触れるのは、「さんすう」ですよね。
「算数すき?」と聞いてみた子ども達の答えは、
「算数すき!!」
「好きな教科は特にない…」
「好きじゃない…。」
などさまざま。
「算数」という教科は、数を足したり、かけたり、引いたりするけれど、これからやるのは、創造性を育む”お絵描き算数”であることを伝えます。
「お絵描き算数…???」(´⊙ω⊙`)と動揺するこどもたち。
「今までやったことがないような”さんすう”で遊んでいきますよ〜!」
(一体何がはじまるんだ…!)
まずは、子供たちに、数字の「1」をみてもらって、「1」についてどんなことを感じるのかを問います。
「1の位」
「縦の一本線にみえる」
「数字だなぁってことしか‥」
現時点での感じたことを場にだしていきます。
「みんなは普段当たり前のように知っている”数”について、
今日は普段できない、不思議な関わり方をしてみたいと思います。今からその場所へお出かけしにいくよ〜」
と伝え、数の虚体験が始まります。
虚体験とは、頭の中で自然発生的に生まれるイメージの中での体験のことです。
子どもたちに目をつぶってもらい、ファシリテーターの語りを通して、数の世界へ入っていきます…。
さてさて、子どもたちは”数”に出会えたのでしょうか?
「数字、手にとれたよ・見つけられたよという人?」
数字のナンバーを聞いていきました!
「8だった」「516だよ」「5だ」「わたしも5!」「8でした。」
自分が出会った数字の色はこんな色!画面に見せてもらいました。
「それでは、みなさんがみてきた数字を描いていきましょう」
といって、画用紙に数字を描いて、切り取ってもらいます。
普段は見れない数字の裏側まで描けちゃうのが面白いですね。
みんなの体験してきたことを教えてもらいました。
「8は、ざらざらしてた!学校でよくある、なんか白い壁みたいなイメージの味だった。」
「この8は、さらさらしてた。ツルツルしてた。ティッシュって舐めると甘いじゃないですか。それと同じような味がしましたよ。」
「516は、触った感じは硬いかんじ。赤いから苺みたいに甘い味がするかと思ったんだけど、すこし酸っぱかった。」
同じ数字でも、ぺろりと舐めてみると、違う味がするようですね。
”数”を味わったり、手触りを楽しんだりした子供たち。
もう一度、手に自分が作った”数”をもってもらいながら語りを聴いてもらいます。
この瞬間、実際に手に持っている”数”を破いてもらいます。
先ほど作成した”数”が破かれ、その破いた光の道を辿って、見えたこと、起きたこと、感じたことを表現していきました。
子供たちの作品をいくつか紹介します。
最後にもう一度「1」について、どのように感じるのか聴いてみました。
「1っていうのにも、1の冒険があるかもしれない。命みたいなものを感じた。」
「1もちょっと分けたりすると、いろんな形になる!」
「いろんな数字の初めだし、始まりの数字だなって思った」
「なんか、描いた絵みたいに、お花を積んでいて欲しいなって思った」
「数字っていろんな数があるから、初めは1しかないけど、その1がなかったら、数字のはじめがないって思った。」
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今回の創造造形「数を破る」では、普段は足したり、ひいたり、割ったりしている”数”を、舐めたり、触ったり、破いていく体験を通して、創作活動を行いました。
このような表現体験を通して、今までにない世界への関わり方や、見方が獲得されることで、拡散的思考力を高め、豊かな創造性を育んでいきます。
次回もお楽しみに!
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