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看護技術は人それぞれ

痰吸引は、される側には苦痛を伴う。
する側の技術は随分違うらしい。
なんとなくわかるのだが、その違いを表現することは難しい。

Aさんは、肺癌の末期。
家族も病院に泊まっていた。
癌が気管を狭くさせること、癌自体の浸出液で痰が貯まり自己排痰が難しかった。
苦痛を伴っても、排痰したほうが楽だったのだ。

自分が担当でなくても、御指名があった。
「待ってたよ〜。」
謙虚な気持ちで担当看護師に申し訳ないと思っていた。
嬉しい反面どうしたらいいのか戸惑っていた。
みんなができるように、どこがどんなふうにすれば少し楽か聞いてみた。
される側としても、感覚の問題のためうまく表現できないらしい。
私がスタッフナースとして働いていた頃なので
これ以上のことをできる力がなかった。

未熟な私。
経験を積んだ今の私ならどうするんだろう。
あの頃には戻れない。
あのときは泣けず我慢してたけど、
今は泣きながらこの文章を書いている。
浄化されてる。


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