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怒っちゃうんだよなあ / 爪切り

土曜日は一人ナースなので忙しい。

しかし、朝からKちゃんが誹謗中傷されている話を聴き怒り心頭。

自分が批判された場合は「ほほう・・・」と冷静に聴けるのだが、何故だかKちゃんが批判された場合は腹が立つ。何故なのか。

フロアに戻って仕事できないんじゃないか?と思ったものの、色々と立て込んでいて巻きで頑張らなければならなかった。会議の資料も作らなければならない。夕方までにやり遂げたものの、非常に疲れた。

私がKちゃんがらみで怒っているのを施設長が見るのは、これで3回目だ。一度目はKちゃんと同時入社だった介護職員の嫉妬による八つ当たりに対して、私が激怒していた。その時「Ohzaさんがそんなに熱くなるの初めて見た。怒るんだね、Ohzaさんも。」とまん丸の目をして言われて、ハッ!いけない!と我に返った。

二度目も対象が違うけれど同じようなシチュエーションだったし、今回もまあ、似たようなものだ。

しかし、施設長が共感してくれた。もしかしたら表面上かも知れない。彼女はいつも中立。
ただ、私が何が不当なのか?こんなバカな話があるか?ということを表現していた直後に、ある判断が下った。

感情を出すと後に後悔することが多い。ただ、もしかしたらこの気持ちを訴えていなかったら、もっと不当な扱いをKちゃんが受けることになっていたかも知れない。

良いとも悪いとも言えないのだけど、たまたま今日は良い方向へ向かった。あと、後悔したところであまり本質は変えられないだろうなあ。すみませんでした。施設長。いつも添って下さりありがとう。

もしもあなたに何かあれば私が添う。

***

今晩は、初めてブランカの爪切りをした。

シャー!とも言わず、唸りもせず、ただただ、「止めてー!止めてー!」とか細い声で言うのだ。

自分の何倍も大きい人間に捕まえられて嫌なことされて、あんな悲痛な声を出して。

終わったあと泣いてしまった。

悪いなあと思うのだ。

私たちがブランカをシェルターから引き取る前日、彼女は避妊手術を受けたばかりだった。怖かっただろうな。

うちに客人が来ると、決して近づかないで怯えるのは、多分「また違うところに連れて行かれる!」という恐怖だろう。

が、爪切りしないとね。

嫌なことをした分、うんと可愛いがるよ。ほんとにごめんね。色々と人間の勝手で、ほんとにごめん。

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