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都内で楽しむ 4万本のひまわりと、海と、アート。 | 海とつながる。アートをめぐる。― Harmony with Nature ―(葛西臨海公園)

8月に入り、夏本番です。外は暑すぎるし、インドア派だし、混んでいるところは苦手だけれど、ちょっと夏っぽい気分は味わいたい… なんて思っていたら、ぴったりなイベントがはじまりました。

海とつながる。アートをめぐる。― Harmony with Nature ―

4万本のひまわりに、海辺の風景、それから4名のアーティストによるアートの展示。しかも、これらが無料で楽しめてしまうというイベント!

2024年8月2日(金)~8月18日(日)、東京の葛西臨海公園で開催されるこちらのイベントに、早速うかがってみました。


▍4万本のひまわりの中で観るアート作品

最寄り駅は、JR京葉線の葛西臨海公園駅。駅を出るとすぐに広がるのが、入場無料の葛西臨海公園です。

葛西臨海公園 入り口

観覧車を目指して歩くと、壮大なひまわり畑が目に飛び込んできます。今年は3種類のひまわりが合計4万本植えられており、2024年8月3日の時点で2種類は見頃を迎えていました。

ひまわり畑

ひまわりの品種が段階的に植えられているため、背の高さの異なる花々が一面に広がる美しい景観が楽しめます。

観覧車の下が向日葵畑になっています

このひまわり畑の中には、3つの作品が展示されています。

ひまわり畑の中にある作品

《Wooden Wood 73》/ 平子雄一

《Wooden Wood 73》/ 平子雄一

ひまわり畑の前に立つ3つの木彫作品。中央には、等身大の人間ほどの大きさの、頭が樹木になった人の像が。足下に積み上がる書籍は、人間が築き上げた文明や社会を象徴しています。

《Wooden Wood 73》/ 平子雄一

《リキッドユニバース : 向日葵の環世界のコペルニクス的転回》/ 落合陽一

この彫刻作品に向かい合う形で展示されているのが、落合陽一さんによる生成AIによる映像作品です。

《リキッドユニバース : 向日葵の環世界のコペルニクス的転回》/ 落合陽一

LEDディスプレイに映し出される映像は、液体のように滑らかに変化し、抽象的なイメージの中にひまわりの花びらや葉、種の質感を創り出します。時にはひまわりの花の具象のイメージも描き出されます。

《リキッドユニバース : 向日葵の環世界のコペルニクス的転回》/ 落合陽一

太陽の方を向き続けるひまわりの花と回転し続ける観覧車、タイトルの「コペルニクス的転回」という言葉に、脱人間中心の思考をテーマ。目の前にある具象のモチーフと抽象的なイメージ、そして言葉の繋がりが美しい作品です。

《リキッドユニバース : 向日葵の環世界のコペルニクス的転回》/ 落合陽一
AIの描き出す映像ながら、ブラシストロークのように見えてくる場面も。

《隠されたもう一人の私。ひまわり畑での問いかけ》/ 河瀨直美

ひまわり畑の中に設置された小さな看板に描かれた言葉たち。この作品は映画監督の河瀨直美さんによるもので、「自分の中に見え隠れするもう一人の自分と出会う」ことをテーマにしています。

《隠されたもう一人の私。ひまわり畑での問いかけ》/ 河瀨直美

鑑賞者はランダムに出会う言葉を通じて、内省と自己発見の旅に誘われます。

▍涼しい屋内で 光に包まれたアート作品を鑑賞

ひまわり畑を堪能した後は、暑さから逃れて葛西臨海公園展望広場 レストハウス「クリスタルビュー」へ。こちらには、写真家 蜷川実花さんの作品が展示されています。

葛西臨海公園展望広場 レストハウス「クリスタルビュー」

《Garden of Sky(空の庭園)》/ 蜷川実花 with EiM

ガラスに覆われた光を通す美しい建物の壁面に、花や蝶の写真によるインスタレーションが展開されています。

《Garden of Sky(空の庭園)》/ 蜷川実花 with EiM

涼しい館内に入り、地上2階に足を運ぶと、クリスタルを基調にしたインスタレーションが広がります。三方向がガラス張りの空間に、時間帯ごとに異なる方角から日差しが差し込み、観る角度によって様々な表情を楽しめる作品です。

《Garden of Sky(空の庭園)》/ 蜷川実花 with EiM
《Garden of Sky(空の庭園)》/ 蜷川実花 with EiM

会場を出る際も、内側から外壁の写真作品を楽しむことができ、蜷川実花さんの作品世界に浸れるインスタレーションとなっています。これらの展示がすべて無料で楽しめるのは、嬉しい限りですね。

《Garden of Sky(空の庭園)》/ 蜷川実花 with EiM
館内からも壁面の作品が観られます
館内から写真を通して屋外を撮影

▍普段とはちょっと違った水族館の体験も

葛西臨海公園内には、「葛西臨海水族館」という水族館もあり、本イベントの期間中、水族館の広場では15分間隔で「霧の演出」が行われています。

葛西臨海水族館 霧の演出

水族館の敷地内に入るには別途入場料がかかりますが、、周囲にある噴水とミストの演出は涼しさを演出し、炎天下にも心地よいです。都立の水族館のため、入館料も大人700円とお手頃価格。観覧車のチケットを見せるとさらに2割引になります。

葛西臨海水族館 東京湾〜世界の海の生き物を観ることができます

こちらの水族館では、2024年8月11日(日・祝)~8月14日(水)の4日間には、「Night of Wonder ~夜の不思議の水族園~」として、夜間開館&開園中に水槽の照明を消して魚たちと一緒に夜を迎える特別イベントも開催。アートの鑑賞の後、普段とは違う夜の水族館も体験してみたいですね。

夏の公園は暑いですが、暑くなったら涼しい建物で一休みしたり、レストランで生ビールも飲めたり。また公園内では海水浴やバーベキューもできたり。

海水浴も楽しめるようです

好みによってそれぞれ違った楽しみ方で1日楽しめるおすすめのイベントです。

【イベント概要】海とつながる。アートをめぐる。― Harmony with Nature ―

URL:https://www.tokyo-zoo.net/zoo/kasai/special/2024art-kasai/index.html
会期:2024年8月2日(金)~8月18日(日)
会場:葛西臨海公園
開館時間:葛西臨海水族園 / 9:30~17:00 ※最終入園16:00
(2024.8.11(日・祝) ~ 8.14(水)は、9:30~20:00 ※最終入園19:00)
葛西臨海公園  / 9:00~20:30(クリスタルビュー / 9:00~17:00、ひまわり畑 / 9:00~20:30)
入館料:葛西臨海公園  / 無料
葛西臨海水族園 / 一般:700円、65歳以上:350円、中学生:250円

【展覧会訪問前に気になるアレコレまとめ】

撮影可否:静止画・動画ともに可能
入館予約:不要
会期中展示替え:なし
音声ガイド:なし
図録:なし
その他:屋外は暑いので、熱中症対策や日焼け対策をお忘れなく

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