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<第25回>ネーミングについて知る①

第18回から交配について一般的な方法と私なりの考え方をお伝えできればと思って配信をしています。前回まで、優勢遺伝、劣性遺伝についてお話をしていきましたが、今回はネーミングの方法についてお話ししたいと思います。どうぞ最後までよろしくお願いします。

今回の内容もRadiotalkにて配信をしています。
https://radiotalk.jp/talk/141323

自分で作った特別な花ならば、特別に名前をつけてあげたい。

そう思う方は多くいらっしゃると思います。
本当に個人でやるなら、どんな名前でもいいのですが、人前に出すときやどこかに投稿するとき、ちょっとだけ人目を気にしますよね。
今回はネーミングのルールについて。そして次回は一般的に行われているネーミングスキルをお伝えします。

ネーミングには一定のルールがあります。まずはルールについて知りましょう。

植物の名前には大きく分けて、原種の名前と交配種の名前の二つに分けられます。原種の名前は国際的に認められている名前で、その名称を勝手に変えることができません。例えば、ダドレアとかパンジーとかですね。しかし、その国独自で使う名前があり日本であればそれを「和名」として使われます。ディオスコレアエレファンティペスという正式名称がある亀甲竜などもそうですね。
では、交配種はどうなのか。自由につけていいのでは?とお思いになる方がいらっしゃると思うのですが、一定のルールがあります。


1.形容詞単体でのネーミングは禁止です。ブルーとか、レッドとかですね。

2.交配種の名前を洋名にする場合には頭文字を大文字にする。これは、原種は頭文字を小文字にするからその区別をつけます。

3.交配式はタネをつけた親株の名前を先に、花粉をつけた父親の名前を後ろに書く

4.属名はつけない。アガベとかアロエとかです。

5.30文字以内で命名する。最近の若手歌手が作る曲名などのようにしてはいけないとのことですね。

6.すでに広く認められた植物に自分だけの名前をつけてはいけない。

7.すでに世に出され、広く認知された種を生み出した場合に、新しい名前をつけて公表してはいけない。

大体が以上です。特に注意していただきたいのは7番目にお伝えしたこと。自分で作り出したときはとても嬉しく思うものですが、意外と先人が作っていた、なんて事はざらにあります。
まずは落ち着いて似たような花がないか、図鑑等を参考にしながらみてみましょう。

ただ、交配の方法が違うが、姿形が似ている場合の命名はどうか。これは意見が分かれるところです。生物学上、交配記録をしっかりと取っていて、全く違うアプローチから作り出されたものである場合には、命名が認められるという意見もありますが、姿形が一緒であれば認められないという意見もあります。これは意匠権の問題も出てくるので、なんとも言えないところです。当事者間で解決をした方が良いと思われる案件となります。今回はネーミングについてのスキルのうち、前提として知っておかなければいけないルールについてお話をしていきました。前回の優勢・劣勢遺伝のお話を踏まえると、このネーミングは遺伝子が「固定」された後に行うのが良いと個人的には思います。個人で楽しむ分には良いのですが、人に贈答したりする場合には、元の作者への損害も考えられるので、十分に注意したいところですね。

次回は、具体的なネーミング方法についてお話をします。

今日は全国的に雨のようです。最低気温は低くはないですが、最高気温が上がりません。
昨日に引き続き、体調管理にはお気をつけください。
それでは今日も良い一日を。

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