見出し画像

大阪市立美術館『メトロポリタン美術館展』でラ・トゥール《女占い師》をみた。 2021年11月26日(金)

休み。

昨日、ちょっと仕事で嫌なことがあり、モヤモヤしていたので家に居たくない気分。

ということで、仕事の関係先からいただいた招待券があったので、大阪市立美術館で開催中の『メトロポリタン美術館展』を鑑賞しに天王寺に出かけることにした。

きれいになった天王寺公園《てんしば》を通り抜け、美術館へ。
天気が良く、ハルカスも通天閣もきれいに見えている。

事前にオンラインで訪問時間を指定予約しておくチケットを取っていたが、想像以上の混雑。
もっと空いているかと思っていたが、その考えは甘かった。

正直なところ西洋美術に関しては何の知識も持っていない。

フラ・アンジェリコ、ラファエロ、クラーナハ、ティツィアーノ、エル・グレコから、カラヴァッジョ、ジョルジュ・ド・ラ・トゥール、レンブラント、 フェルメール、ルーベンス、ベラスケス、プッサン、ヴァトー、ブーシェ、そしてゴヤ、ターナー、クールベ、マネ、モネ、ルノワール、ドガ、ゴーギャン、ゴッホ、セザンヌまで、時代順に3章構成でご紹介します。

さすがにカラヴァッジョやフェルメール、レンブラント、ルノワール、ゴッホなどは知っている名前である。
その錚々たる画家の絵を一度に鑑賞できる機会は滅多にない。楽しみだ。

人を掻き分けるように一枚一枚目を凝らして展示を見ていくが、そのモチーフが何を意味しているのか、構図に隠された意図、時代背景に宗教的な要素。まったくわからない。
途中から見たまんま「これだ!」と思うようなものをじっくり見ていくことに決めた。

20年近く前に上野の西洋美術館で見たラ・トゥールに感銘を受けたことがあり、その「夜の絵」の仄かな光の表現が心に引っかかった。
それ以来、ラ・トゥールの名前は覚えていて、興味を持っていた。
そのラ・トゥールの絵画《女占い師》が今回展示されていた。

やっぱり良かった。

《女占い師》は彼の作風で言うと「昼の絵」で、老婆の占い師に見てもらっている若者が女性たちに囲まれていて、身につけているものを盗まれているところを描かれている。
何という題材なんだ、と思う。
これにどんな意味があるのか正直わからないけど、インパクトはすごい。
老婆の皺だらけの顔や、周りの女性の表示が印象的だ。
また、着ている衣装の素材感など巧みに表現されており、生で鑑賞する醍醐味みたいなものを感じることができた。

もっと西洋美術に造詣が深ければさらに楽しむことが出来ただろうけど、まあそれは仕方ないことだろう。

もう一つ。
山田五郎がやっている『オトナの教養講座』というYouTube番組があり、そこで絵画の解説を素人にもわかるようにやってくれているので、たまに見ている。
この番組でゴッホとゴーギャンの関係性を以前やっていたのだが、『メトロポリタン美術館展』の展示の最後がゴッホ、ゴーギャンの順で隣に並んでいた。
同時代なのでたまたまだろうけど、ゴッホの最期のことを思い、なんとも言えない気持ちなった。

久しぶりに絵画展を見に行ったけど、やはり楽しいものである。
行って良かった。

ミュージアムショップは会計待ちが長蛇の列で、何も買わずに帰ることにした。