見出し画像

🌠星空を見上げたくなるカレンダー 2022.03「風の砂浜」

季節の写真と、これからの星空の見どころ情報を、毎月お届けします☆

今回は、2022年3月版。
少しずつ春めいてくるこの時期、春の星座が見えるようになってくる一方で、今年は明け方の空で惑星たちがにぎやかに集い始めています。



🔷3月の写真

[撮影地:静岡県御前崎市]

太平洋に面する静岡の海岸沿いは、いつも強い風が吹いている。

近隣には、「夕日と風が見えるん台」と名付けられた、海岸を望む高台もある。海や砂浜の上を吹く風が、白波や巻き上げられた砂嵐の姿となって見える、まさに風が見える丘だ。

いつまでもつよく吹き続ける風は、砂浜の上に、変化し続ける砂紋として刻まれる。さらに、水平線の向こうから差し込む夕日が、砂紋の上に影を描き、風が作った風景にアクセントを加えていた。

🌠 星空の見どころ

・金星が西方最大離角[3月20日]

明け方、東の空で見頃を迎えている金星が西方最大離角(せいほう さいだい りかく)を迎える。
この、西方なんとか…ってやつ、漢字だらけでちょっと手強そうなネーミングだけど、そこまで怖がらなくても(?)大丈夫。

部分ごとに意味を整理すると、西方最大離角とは、

  • 太陽の西向に

  • 最大

  • れて見える

って意味。

さらに噛み砕いて確認してみると

[西方]
太陽は東から昇って西へ沈む。つまり、東⇒西へ動いて見える。
この太陽よりも西側に金星が来ているということは、明け方に太陽よりも先に昇って来ている、ということ。

[最大離角]
見える角度がどれだけ(太陽から)離れているか、は角度で示すことができるのだけど、その角度がもっとも大きくなる、ということは、太陽から最も離れた位置に見えることになる。
太陽が空に昇ってる昼間は、当然ながら空が明るくて星は見えづらい。
だから太陽から離れているほど、太陽の明るさに邪魔されずに姿を確認しやすくなる、っていうことにもなってくる。

そんなわけで、金星が明け方に太陽から最も離れたところに来て観察しやすいよ、というのが、ざっくりと金星の西方最大離角の意味するところ、になる。

そういえば、先月(2/13)は、金星が最大光度を迎えていた。
もちろん、明るいほうが目立つことは間違いないけれど、この頃の金星もマイナス4等以上の十分な明るさを保っているから、最大光度じゃなくても明るさは全く心配なし。
それ以上に、最大離角の頃のほうが、太陽の眩しさに邪魔されにくくなるから、より観察に適した時期、と言えそう。

・金星、火星、土星、月が接近[3月28~29日]

明け方の東の空で、金星のそばにいろんな惑星が近づいたり遠ざかったりしている中で、3/28-29には細い月も加わって、いっそうにぎやかな太陽系天体たちの共演が楽しめる。

画像作成:ステラナビゲータ/AstroArts

この頃の日の出は5:30頃。
金星や月は、日の出頃でも見えるけど、その他の惑星もちゃんと一緒に観察できる時間帯としては4:30-5:00くらいがベスト。

この日以外でも、惑星たちは毎日互いの位置関係を変えながら、様々に夜明け前の東の空でわたしたちの目を楽しませてくれる。(早起きの人限定だけど…)

毎日見比べれば、惑星たちの位置の変化を実感できて楽しそう☆

2月中旬~3月の、明け方の惑星たち


🔵関連リンク

◎星空のみどころ情報[不定期配信]



◎2022年1月~12月<1年分まとめて>

◎写真抜粋


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?