鎌倉小町通り 古くて小さな洋食屋がある その名が ”小満ち とんかつ” 本気の食レポ
僕が小さいころ、鎌倉ではシラスと言えば、釜揚げだった。本当に質のいいシラスが、魚七商店の右側のガラスの冷蔵庫に置かれていた記憶がある。そして、釜揚げしらすには、小さなイイダコの赤ちゃんが時々入り込んでいて、これを探すのもまた楽しかった。おそらく、生しらすは、その独特のえぐさからか、食べられる事はなかったのだおもう。それこそ、新鮮なシラスがとれても地でも流通しないというのは、漁師が食べるものだったと片付ければ簡単だけれども、あれを美味しいという需要があったのか怪しい。事実、私はあの味を一度も美味しいと思ったことは無い。さらに言えば、シラス漁師といえば、どちらかと言えば、鎌倉と言うよりも、腰越、江の島のエリアに多かった様な記憶がある。
だから、僕は断言する、生しらすなんてご当地名物ではないと(あくまで個人の感想です)
さらに、当時のお魚屋事情としては、マグロの刺身は、魚屋さんから届けてもらうもの問う認識で、買ってくるものというイメージではない。だから、昔の鎌倉では、店屋物というか、デリバリーものと言えば以下になる。
■浅羽屋さんの鰻 お弁当(お弁当ってあの朱塗りのお重にはいるあれ)
■大繁のちらし寿司
■永楽飯店の中華 エビチリ カシューナッツ炒め
■東京亭の、蕎麦うどん、ラーメン 天丼 あんでもあり
■刺身は魚七さん
■七里浜のパスタやさん
では、鎌倉のご当地グルメは何か これには賛否あるのですすが
#鳩サブレー の不動の金メダル以外は何ともいえない。
そこで、私の鎌倉とした場合のダントツ1位はこれです。
何年か前に、テレビ東京のアドマチック天国でも紹介されていましたが、この味は、本当に唯一無二だと思う逸品だと思うのです。
鎌倉小町通 小満ちとんかつ 小町通り駅から入って30mくらい左側
屋号こそ ”とんかつ” となつておりますが、ここはもう昔ながらの #洋食屋さん です。 最近は少しづつ路線が変わっていっているみたいですが、ここには、とてもおいしい、ドミソースのシチューがありました。テールシチュー タンシチューそしてビーフシチュー さらに、牛フィレのステーキは、そうビーフステーキ ビフテキ というやつですね。醤油と日本酒で焼かれた、ザ、和食ステーキでした。残念ながら、これらは今は無いと思います。今もあるものでは、焼き系というよりも、ケチャップ味の煮込み系ハンバーグ これは癖になる美味しさです。そして、ポークソテー、これ大判のとんかつ用のロース肉をきちんとソテーされたものですが、カツでは表現できない油の美味しさは秀逸です。さらに、有頭で大きさをごまかさない無頭のエビフライです。このエビ、頭入れたらどんだけデカイんだろうという感じです。けれど、大きさは関係なく、熱々のエビフライの醍醐味は、他ではちょっとないものです。さらに、季節ものならば牡蠣フライですね。ここのカキフライもまた他には無い感じです。さらには、生姜焼き、まあご飯もビールも進みまくりますね。
なにをか言わん
ここまで書いてまいりましたが、とんかつが、私のお勧めに無いでしょ。そうなんですよ、ここは洋食屋さんなのです。
そして真打です!
カニコロッケですね。
ネーミングがカニコロッケなので、お客によっては、クラブケイクを想像する方もいるようで、カニが入っていないという方もいるようです。ネーミングをカニクリームコロッケとすれば解決なのでしょうが、そうなっていないみたいですアド街では、カニクリーム表記です。
カニ肉が入った硬めのベシャメルシースにパン粉を付けて揚げたものです。私の知る限り、俵型のそれは同じながら、時代によって、変化があったと記憶しています。なにせ、物心つかない頃から、こればかり食べてまいりましたから、最初は、断面が丸い俵型、やがて断面が角ばった俵になった気がします。さらに、ベシャメルも、柔らかくてクリーミーな時、固めできちんとした触感があるもの、時代とともに、作り手とともに変化したものだと思われます。変わらないのは、手作りのマヨネーズです。どこのマヨネーズにもない、味は、アメリカンスタイルというより、フレンチのソースに近いものに私は感じます。
このマヨネーズを載せた、アツアツを火傷に気を付けながら食べる、その至福は筆舌につくせないものです。
創業は、昭和20年の終戦からさほど経たない時期と聞いています。今は三代目らしいですが、詳しいことは知りません。
著名人が通い、愛したコロッケという事でしたが、誰よりも、私はこの味を愛していると思われます。
その全貌はこちらです
上記のお店は出ていないかもしれません、最近気になつている本です。
海街には生粋の神奈川ブランドがいい