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中国オンラインビジネスモデル図鑑

"本書を通じて中国の先進的なオンラインサービスを紹介することは、微力ですが両国のビジネスパーソンの相互理解につながり、おたがいが一歩踏み出すきっかけになると確信しています。"2021年発刊の本書は"デジタル後"世界、中国の人気アプリ60をわかりやすく図解した刺激的な一冊。

個人的には、恥ずかしながら中国のオンラインサービス事情にはまったく疎いため、勉強のために手にとりました。

さて、そんな本書は慶應義塾大学在学時に起業、リクルートを経て、日本の文化を中国に紹介する企業他、複数の事業を運営している中国人CEOの著者が、中国で人気のアプリを、SNS・情報、生活、ショッピング・決済、シェアリング・中古品取引、エンタテイメント、自己啓発・健康・美容、金融・資産・保険、移動・旅行、ビジネスと各分野に分けて、各分野10前後、計60アプリを【ビジネスモデル図解】【流行した3つの出来事】と、日中ビジネス事情の違い解説なども挟みながら、2年かけてわかりやすくまとめたものなのですが。

まず、スマホの誕生と同時に本格的にITが普及した中国アプリならではの【分野を横断したサービスの多機能さ】激しい開発スピード競争の中で【獲得されたユーザー数のインパクト】と、頭では理解していたつもりですが、環境が違うとは言え、コロナ禍でようやくオンライン化が進みつつあるIT劣等国、ガラパゴス日本在住者として、既にはるか先に到達している【世界最強のオンライン国家】中国の凄まじさをようやく(少し)理解できて、打ちのめされるような激しいショックを覚えました。

また、残念ながら成長著しいアジア側というより、日本はアメリカの【実質的な政治的植民地】としての立場を続けながら、距離的には近くも政治的には遠い中国とは【安定・安心の下請け先】という板挟み衰退国の島国として何とか存在感(利用価値アピール)をしていくのが現実的選択だと『私は』思っているのですが。それでも、一応はビジネスパーソンの端くれとして、中国から学びながら、今の日本ではオンラインに限らず、どのようなビジネスを立ち上げるのが適切なのか?とうーんうーんと読後に唸ってしまいました。

中国進出を目指すビジネスパーソンはもちろん、世界に通用するIT起業家を目指している人、投資家の方にもオススメ。

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