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おかしな二人

"オスカー『八つも部屋があるんだぜ。なんなら一年間だってお互い顔を見ないで暮らすこともできるんだ。わからないのか?おれはおまえに引っ越してきてほしいんだよ。フィリックス『どうして?僕は厄病神だよ』"1965年初演の本書は、ブロードウェイの喜劇王によるユーモア満載の傑作戯曲。

個人的には自主制作映画の脚本も書いている事から、学びやヒントを求めて本書を手にとりました。

さて、そんな本書は映画やドラマ化もされた作品で、やもめ暮らしのオスカーの散らかし放題、ポーカー仲間の集まる部屋に潔癖症のフィリックスが妻に逃げられたと転がり込んでくるところから始まる対照的な性格の2人の同居生活を描いたコメディ作品なのですが。

どちらかと言えば、このシンプルな物語。フィリックスよりはオスカーにタイプが近い私なんかは、結構心情を完全に重ねてしまって。申し訳ないが【フィリックスみたいな干渉してくるタイプとの同居はしんどいな】などと真剣に考えてしまいました。

一方で、本書のあとがきでは。この単純明快な作品を著者の創作持論と合わせて解説してくれていて。【芝居はまず登場人物から書き込むべし】【幕開き10分後には新しい展開を見せるべし】【設定した芝居の基調はとことん守るべし】【喜劇を喜劇として扱うなかれ】といった言葉を胸に本書を再読すると、色々とあらためて脚本づくりにおいて学べる部分があって良かったです。

シンプルなコメディ作品好きな誰かへ。シェアハウスとか住んでる人にもオススメ。

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