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飛ぶ教室

"世界の歴史には、かしこくない人びとが勇気をもち、かしこい人びとが臆病だった時代がいくらもあった。これは正しいことではなかった"ドイツの寄宿学校を舞台に少年たちが繰り広げる青春の日々も、子供目線から大人になって眺め直すと、また違って見えて面白い。

ナチスによって、図書館の棚から自著が排除されたり、目の前で焼かれたりの迫害を受ける中で、児童書という形で、子ども達に希望を託しつつ、一方で"わたしたちは年をとった。でも若さは失っていない。わたしたちはよくわかっている。わたしたちふたりには"正義さんと禁煙さん。主役組のジョニーとマルティンの会話に、ユダヤ人として逃亡せざるを得なかったパートナーの挿絵画家、トリアーへの確かな友情も感じられるからだ。

クリスマスに子どもさんへ。あるいは大人になっても若さは失っていない誰かにオススメ。

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