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1日1冊オススメ本レビュー

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ブックコーディネーターが毎日1冊、サクッと読めるオススメ本ブックレビューを公開していきます。
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#ミステリ

可制御の殺人

"『人間のシステムはとても複雑だけど、入出力のデータセットがたくさんあれば、制御に介在す…

レジまでの推理 本屋さんの名探偵

"『本屋さんは時代遅れなんかじゃありません。今、変わっていく途中なんです。前みたいに景気…

中途半端な密室

"『その家はですね、なんと玄関も窓もすべて中から鍵が掛かっていたんです』『ほう。それじゃ…

誰の死体?

"『先代公妃がおっしゃるには、例の実直なるバターシーの建築家が、風呂桶の中に死体を見つけ…

方舟

"この山中に埋められた貨物船のような地下建築から脱出するには、九人のうち、誰か一人を犠牲…

ホテル・ピーベリー

"『このホテルには妙なルールがある』『ルール?』『そう、そのホテルに客が泊まれるのはたっ…

魔眼の匣の殺人

"俺が側にいようとする限り、彼女はそうやって俺を守るつもりなのだ。違う。このままでいいはずがない。たとえ彼女が俺のホームズでないとしても。俺は、彼女のワトソンにならなければならない。"2019年発表の本書は予知・予言をテーマにクローズドサークルを成立させた本格ミステリ第2弾 個人的には神木隆之介と浜辺美波で映画化もされた前作が面白かったので手にとりました。 さて、そんな本書は昨夏の"湖集団感染テロ事件"を多大な犠牲を払いながら切り抜けた神紅大学ミステリ愛好会の葉村譲と剣崎

薔薇の名前〈上〉〈下〉

"写字室の中は冷えきっていて、親指が痛む。この手記を残そうとはしているが、誰のためになる…

隻眼の少女

"やがてみかげは再び右眼を開けると、自信に満ちた声で云った。『私の左眼は、真実を見抜きま…

書きたい人のためのミステリ入門

"ミステリの基礎体力が付けば、同じ作品でも、何が凄くて、どこが画期的なのか、読解の解像度…

葬儀を終えて

"コーラ・ランスケネはびっくりした目つきで親類の人たちを見わたし、それから小鳥のように首…

占星術殺人事件

"私はたったニ、三時間だったが、極限的に疲れてしまった。何の因果であんな半狂人と友達にな…

迷路館の殺人

"肝心なのはまさにその、何か過剰なものにどれだけ私の心が共鳴するかということであるわけで"…

探偵は教室にいない

"僕のライフ・スタイルは土日祝平日といった世俗的慣習に左右されない。かといって、毎日が夏休みなどという指摘は愚かだ。僕はそこらに転がっている有象無象より遥かに刻苦勉励し、己を磨いている。"2018年発刊の本書は、北海道の学園を舞台にした爽やか日常系ミステリ。 個人的にはミステリをテーマにした持ち寄り読書会で紹介されて手にとりました。  さて、そんな本書は中学バスケ部に所属する高身長の女の子、海砂真史にある日届いた差出人不明のラブレターをめぐって、9年ぶりに不登校児(