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日々の過ごし方に工夫が必要なところ【本:旅。建築の歩き方】

小さい頃、建築家や画家といった方々が身近にいたからか、絵画の道具や設計図は身の回りにあったし、私自身の将来の夢が「漫画家」だったから、「建築」というものにはとても惹かれるものがある。それが、建築なのか、もしくは人間と自然界の共存空間が好きなのかはわからないけれど、「日々の過ごし方に工夫が必要なところ」が自分に合っているということだけは、わかる。その空間にある建築様式は、なんだか遊び心があるようで、ココロオドルものが存在している。

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・普通、集落調査の助けになるのは子供。仲良くなった子供たちが、われわれの意図を大人たちに翻訳してくれて、いろんな家族に出会っていく
・非常に痩せた土地で、少ない資源を用いながら人々が共同して働く独自の風景
・1920年代、ジェイムズ・ジョイスが書いた「ユリシーズ」の文体は、法律や少女小説といった文体がミックスされている
・コラージュというのは、一つの手法ではなく、多様な世界、無限に拡散していく世界の象徴としてあったと思う
・人間の存在と対峙する荒涼とした風景が、中南米の離散型の集落に実によく表れていた
・本などで知識や情報として得ているものと、実際に世界で起こっている状況や現象を結びつける。その架け橋となるのが旅
・人生は旅であり、空間を横断していくこと(トラヴァーシング)
・ジョイスがダブリンを歩いている1日の軌跡を描いたユリシーズ

・現在の都市は情報に乗っ取られている

・旅をして、その場で見て感じたことだけではなく、同時にちがう時間や場所を意識する。いくつかのことを同時に重ねて旅をしているはず。

・とんでもないところに行けば行くほど、意味なんて考えなくなるしそんな余裕もない

・同じ建物を見ても、人によって得てくる情報がすごく違うということが新鮮。解釈のレベルじゃなくて、見るもののレベルが違う。また、建物そのものしか見てこない人と、その建物のまわりもちゃんと見てくる人がいたり
・30歳を超えると、感受性が落ちるから、20代でいろんなところを見ておいたほうがよい
・旅というと、行くこと自体が目的になってしまうけど、実は帰ったあとの記憶の呼び出し方というか、定着のさせ方が重要
・ブダペスト。看板すらない土でできたような街で、細かなところまでコントロールされている。精密な工芸品のような街。

・海外と日本では「大変なこと」の種類が違う。日本では元気がないから、何か新しいこと、ポジティブなことをやろうとすると、交渉するのが大変だけど、中国やアラブの人々はみなタフなネゴシエーターだからお金の交渉が大変。でも案外、空間の話は通じるし、新しいものには貪欲。

・そこにあるものの価値がオーソライズされていて、それを追体験するために行くのが「巡礼」で、「観光旅行」というのは巡礼と形式が同じ。つまり最初からそこになにがあるのかわかっていて、それを見に行く。一方、「旅」というのはそうじゃなくって、知らないものを知るために行くもの。
・自分が想像していないことに直面して、それをどう扱うかを考えるのが楽しい
・普通だったら見過ごしちゃうようなものを立ち止まって振り返って、あれっと考えるようになってくる。旅はそういうことをはじめるきっかけになった。
・どこでもいいから、日々の過ごし方に工夫が必要なところに行ってみたらいいんじゃないか


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