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【番外編②:ジェフリー・バワ建築】スリランカの熱帯建築を訪ねて~モンスーン気候を巡る旅~

我ながら、「建築を巡る旅」は素敵な旅のスタイルだと思う。五感をフルに使っているのを、自分が感じることができる。それも、建築家じゃない私が巡るからまた面白いのだ。

スリランカの熱帯建築家ジェフリー・バワ氏研究の第一人者、David Robson氏が"Beyond Bawa: Modern Masterworks of Monsoon Asia"と言ったように、スリランカ、南インド、ミャンマー、マレーシア、シンガポール、インドネシア、タイ、ベトナム、カンボジア、ラオス・・・熱帯の国々は「モンスーンアジア」として繋がっている。熱帯建築は、モンスーンの風が吹く土地との関係性から生まれた。

ジェフリー・バワ(Jeoffery Bawa)氏の建築を愛する日本人は多い。それはきっと、どこかに日本とスリランカのデザインの共通点を見出しているからだと思う。日本人の建築家である隈研吾氏は、ジェフリー・バワ氏のことを「庭の建築家」と呼んだ。光と風と緑。建築が、あらゆることを繋げる役割をも見出した。

ジェフリー・バワ(Jeoffery Bawa)
アマンリゾーツの創業者エイドリアン・ゼッカ、建築を行なったケリー・ヒルにも影響を与えた、歴史に名を残す偉大なモダン・トロピカル建築の巨匠。1919年、スリランカに誕生したバワは、スリランカを代表する建築家として、ホテルのほかに個人邸、学校、そして国会議事堂まで、生涯に亘り幅広く手がける。そのデザインは立地や地形、周辺の自然を生かした設計が特徴的で、今や世界の様々なリゾートで見られる、「インフィニティプール」をデザインしたことでも知られてる。

本『ジェフリー・バワ全仕事』

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