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DAY25:街角のベトナム語~願望・希望~

昨日は、条件・仮定構文を学んだ。この構文は、もし~だったら、~であれば・・するだろう、などの本当はそうではないが、そうであったら・・・する、~しないと・・になるだろう、などの仮説が含まれているが、今日学ぶ願望・希望も、仮説が含まれる。本当は異なるが、~であったらよかったのに、~したかった、等の願望を伝える際にも使う。

Ước gì tôi ở Việt Nam bây giờ! 今、ベトナムにいれたら良かったのに!
※ちなみに、英語の仮定法の場合は I wish I were in Vietnam now. と be 動詞を過去形、複数形にするが、このベトナム語の場合はそもそも be動詞にあたるものが無い。そして、※ベトナム語には仮定法が無い、という文章にさえ出会う。(後述)英語の were は、特に「絶対にありえない」ことに対して強調の意味で使う。

願望構文:~だったらいいのに:Ứơc gì + [文章]
(実際にそうではないが)~だったらいいのに、と言う際の表現法。
未来に起こる可能性のあるものも含まれる。

Ứơc gì tôi có thể ăn nhiều thực phẩm như tôi muốn.
好きなだけ好きな食べ物を食べられたらよいのに

希望構文:~したい:muốn/ mong + [動詞]:~したい
~したい、と言う希望の意味を表すには以下の助動詞を使う

Tôi mong gặp lại anh. またお会いしたいです

hy vọng/ mong + [主語 2] + [動詞 2]:
[主語 2] が [動詞 2] することを希望する
→ [主語 2] に [動詞 2] して欲しい

Tôi hy vọng anh ấy sẽ sớm bình phục. 彼が早く回復しますように

ベトナム語には「仮定法」が無い?

「仮定法」「接続法」に関する興味深いTEDのトーク。登壇者は幼い頃にアメリカに移住したベトナム人の教授。大学で言語(ラテン語、サンスクリット語、ギリシャ語、ドイツ語)を学び、言語と思考はどのような相互関係があるのかを研究していた。

「もし、あのとき~だったら、・・・だっただろうに」
「もっと~するべきだった(願望(hope)と後悔(regret)が含まれる)」
”I did not know what
my future should have looked like”

日本語でも英語でも、当たり前のように使うこれらの仮定法が、ベトナム語では表現しづらい。そもそも無い。と彼は言う。確かに、言われてみればベトナム語には I should have done...  What would I have ...? 等の言葉を表すことが難しい。ありのままの直接法しかない。

「あなたは(今)元気か?」「あなたは(今)幸せか?」とはよく聞かれる。あと、起こっていない未来に対する I am worried …(私は心配)という意味の Tôi lo lắng ... も、思えば現地でベトナム人が言っているのを聞いたことがない。代わりに、Đừng lo lắng.(心配するな)はよく言われる。

文法で考える仮定法は、複雑なのと同時に、そもそも必要なのか?とも思えた。条件つきの考えが無い。そのような仮定法を言葉にしたところで、現実は何も変わらないのだから。そして、言葉は思考に多くの影響を与えているのかもしれない。もしくは思考が言葉に影響しているのか?

The idea of "should have" VS Accepting what they are.
Do or Don't, that's it. 物事は、やるか、やらないか、しかない。過去を後悔したり、未来を憂えることも無い。

the most optimistic country in the world: Vietnam 

現実を、どのようなカテゴリーに分けて、過去と未来を捉えるか。言語が思考に与える影響というものは、まだまだ奥深い。

Grammar, Identity, and the Dark Side of the Subjunctive



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