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2020年7月9日 全国「体験観光」オンラインシンポジウム

2020年7月9日(木)に開催されたAttractive Japan主催のオンラインシンポジウムのまとめ。

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アレックス・カー氏『新しい旅の哲学』(タイより参加)
このタイトルからセンスがあるというか、需要回復や観光促進といったものではなく、改めて根底にある観光の価値を新しい哲学で見ていく方向性は、さすが。

何よりも、人口減、空き家
徳島の祖谷:落合集落8軒の古民家を宿泊施設に(公共事業)
美山町(京都)茅葺屋根:アーティストや学生達も訪れるように

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床下暖房、天井と壁に断熱材

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2020年1月まで稼働率良かった。世界中から祖谷を訪れる方々。何よりも、
都会から来た若者たちが移って来る状況

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観光は『管理』大事
管理(システムづくり)なき観光は悲鳴を上げる

オーバーツーリズム
ヴェニス、エベレスト山頂(2019年渋滞で5人が死亡)、東福寺

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この写真は、カー氏のプレゼンで使われていたものだが、どこから取ってきたんだろう・・・w

観光の考え直しのチャンス

新しい「旅の哲学」を受入側と旅をする側で考えてみる

受入側 

脆い(もろい)認識「自然、文化は壊れやすい」
例:天空の城「竹田城」の一本松、枯れる
例:過剰看板

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紹介文や看板の良い例は海外だけではなく日本にもある

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東大寺では、もともと至る所に張られていた案内の看板を一斉に無くした

観光は「テクノロジー」
(観光業は素人感覚で参入できやすいが、より最先端技術の導入を)
整理、管理システム
誰でもウェルカムや平等の時代が終わった

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日本にも事前予約サイトの良例

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「コロナだから」事前予約制ではなく、これからの日常に

地元還元
統計上(観光収入)の数字にまどわされない
本当に地域再生につながるのか?が大事

ゼロドル・ツーリズム(中国の団体客)
統計上、大きな客数と消費額はほとんど地元(タイ)には還元されない。大型クルーズはゼロドル・ツーリズムの典型例。電気の供給、湾岸施設の整備、事故の対応など、市は赤字になっている

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ベニスの対策:日帰り客から10ユーロを訪問税として取る

促進の見直し 合理的なPR
必要のないところを避け、必要な地域へ
(ほっといても訪問者が来る場所(例:京都の金閣寺))

オランダ政府観光局は観光促進を止め、観光マネージメントに重点を置く(来ている人々に対して)

地域性を守る
「市場原理」に任せない
自分たちでルールをつくる

例:錦通りは、食料品からお土産販売へ
(これも水上マーケットをほっておいたら、起こりえること)

量より質
従来の客が避ける
京都の日本人宿泊客は4年連続減少

祖谷の9軒には年間約3千人の客が宿泊
(歓迎されるのは大型バスで来る日帰り客か、質の良い宿泊客か?)

旅する側
影響を自覚「トラベルフットプリント」
カーボンフットプリント:排出される二酸化炭素などの温室効果ガス タイ国のピピ島マヤベイ(タイ政府により閉鎖)、バリ、富士山


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諦め
行かないという選択

社会貢献
自分を必要とする場所

心の療養

現在、認識、意識の変化が起こっている

最初は「日本人は古民家宿泊に慣れてないから、来ない」と言われた。口コミ、行政の派遣団、メディア等を通して広まっていった。「空き家」「人口減少」は全国共通の問題。

オーバーツーリズムにイライラしていた時期が国民にあった。イライラしているということは、何かを変えようとしている証拠。変革の時期。

公共事業の下請け業者であり、公共の交通事業も取り入れていく

地域の人たちが本当にやりたいっていう想いがあっての「成功」


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山田氏「受入環境は多様な宿泊施設があり整っている」
高野氏「コロナ後の旅行の在り方」

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まず最初に戻ってくるのはビジネス客や富裕層?兆候はあるか?
→日本に関しては死亡者の伸びがあがっていないので、比較的安全な国として捉えられている。「安全面」「衛生面」もともと高い国民性と環境。

プロのガイドに対する収益の低さを懸念された質問に対して

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市場の原理に任せないで
いかに自分たちで「体現」していくかが大事
質や価値を高めていくか
新しく開拓していく
生き残る必要がある

自分たちと同じようなツアーがどれくらいの値段で売られているのか、どういうツアーが流行っているのか、まずは体験し続けてほしい。そして、ひとつ作って終わりだけではなく、査定と改善を続けてほしい。

旅人の意識が変わってきた?
発信を続けていかなければならない
デジタル世代もだいぶ出てきた
合理的にできるものはデジタル化していく

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オンライン体験のコツ
→会話のキャッチボール
→没入感を出す

地域らしさをどう伝えるか?
→自分らしさ、自分の普段の生活が地域らしさ

リスクマネジメント:自然を相手にする事業
プランA、プランBの準備も怠らない

オンライン体験は、体験が始まる前で8割ほど評価決まる
→カスタマイズされた体験
「行く前にオンライン体験で確認しよう」という動きがある

オンライン体験造成に必要な3つの観点

オンライン体験で陥りがちなミスへの解決策

オンライン体験開始に向けた具体的な準備って?

何度もPDCAをまわす
体験したあとに、他の誰かに体験を話したくなる内容か?を考える

最後のメッセージ
地域と地域の事業者さんたちを繋ぐ役割をガイドが担う
今は、今までの関係性を大事にしつつ、概念の変革、欧州米国の方々が1か月でも滞在したい場所の整備をする時間

オンラインで人とのつながりを増やしていく
オンラインで「失うものは何もない」トライ&エラーを繰り返す

物ではなく、誰がやるか
それを語る人が重要 


最後に

観光というのは、業界では大きな数値だが、一事業者の収益性としては高くはない。そういった際に、事業者同士を繋げる役割がいると、地域としての収益性を高めていくことができる。

共有地の悲劇(コモンズの悲劇):乱獲が進むと関係者全員が不利益に

観光で世界を変えていく






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