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なぜ指導書を使って授業を進めるのに授業が『成立』しないのか

毎日遅くまで仕事をしている先生方、
そんな中でなかか自分で教材研究ができず、つい指導書に頼ることがあると思います。

しかし指導書を使ったのにも関わらず、
授業が「盛りがあらない」または「不成立」になり、落ち込んだ経験はありませんか。


このことを、ドライブに例えてみましょう。

あなたが東京から大阪まで車で行こうとしましょう。
ガイドブックには東京~大阪間を東名→名神を走って、
途中の静岡は○時間、名古屋は○時間、目的地大阪には○時間かかると書かれています。

しかし実際は、事故渋滞で思った以上に時間がかかり、ルートを変更する。
名古屋から車を降りて新幹線で大阪へ向かう。

そもそものルートを東名スタートでなく、
「山が見たいので中央道回りで行く!」と言い出して、そもそものルートから大きく外れる。

大阪に行こうと思ったが、途中の京都で降りて、京都で過ごして京都に満足し、そのまま東京に帰る・・

実際は想定していたことよりも大きく違うことがありますよね。
ガイドブックでは、途中の想定外のことやドライブ当日の状況など把握などしない記述に対し、実際は想定外なことや、日々状況が変化する中で対応が違ってくるのです。


このことって、実は指導書をなぞって、授業をすることと同じなんです。


つまり指導書はあなたの目の前の子供の実態は加味していません。
あくまでもきれいに流れる方法で、
実際の現場は流れません。


そこで、光村図書2年国語下「お手紙」の指導書の内容を事例として取り上げましょう。

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2年生国語「お手紙」で陥ってしまう事例

指導書では第2次4,5時間目の授業で、

「挿絵の部分はどこの記述ですか」と問うたのちに、
「この挿絵に二人の心の中の声をつけるとしたら、どんな言葉が入ると思いますか」
という発問があります。

ここで陥りやすい失敗事例は、
かえるくん、がまくんとも
「かなしい」という言葉だけ・・
そうすると教師は
「もっとない」とか「かなしいにもう少し付け足してみない?」と声をかけ、
余計教室の空気を悪くします。

(心配しないでください。こんなパターンでかつて私は授業を外したからこそ書けるのです汗)


この主旨は「かなしい」という感情を別な言い方で表現することで、登場人物の感情をより深く理解できるためだと考えます。

こうした違う表現をするには、ふだんから言語力を育てるワークをやるなど、育った状態でやるならば問題ないですが、何もしないで指導書通りになると「悲しい」という一言で終わる危険性が出てきます。

学習指導要領では
「場面の様子に着目して、登場人物の行動を具体的に想像すること」と記述されています。「お手紙」の学習では場面を読み取り、自分なりにどれだけ悲しい気分で玄関の前に腰を下ろして座っているか想像すればいいのです。


そこで授業のビジョン(ゴール)を
「かえるくんや、がまくんの行動やその理由、表情、口調、様子などを想像することができる」と設定します。
(これは指導書の目標そのまま使用しました)

戦略(内容・方向性)は「お手紙」p12~p15の場面から、登場人物の行動を具体的に想像し表現させる。

ここでの「切り口」は
2人(ひき?)の感情レベルの差に切り込む
(これは次時以降でも使えます)。

戦術(具体的手段)を挿絵に吹き出しを入れるとか、
片野の場合だと、「心のレベルグラフ(感情曲線グラフ)」と銘打って子供たちと心のレベルを比較し、なぜそうしたのか話し合わせ、
最終的に音読で表現させたいです。

お手紙気もちグラフ


まとめると、
指導書に書かれた方法があなたのクラスの授業にマッチングしていないのは、
① こどもの実態にあっていない
② さらに実態に応じたアレンジの仕方や。「切り口」を変えたりすることを行っていないからです。


とはいえ忙しい日々の中で、
指導書をお世話になることはだめではありません

教育実習生など学生はそもそも授業の組み立て方などができないですから、組み立てをりかいするうえで。授業づくりの100%を指導書に頼ってもいいと思います。

しかし採用数年の若手の先生は、
指導書を「批判的思考(クリティカルシンキング)」をもって授業づくりを試みてください。

普段から、
本時の授業を終えたときに子供の姿をイメージし(ビジョン)
どんな教材でどんな流れで進めるか(戦略)
どんな手段を使ってビジョンを達成するか(戦術)

これらの3つの要素が整合化するための授業の「切り口」は何かを、
念頭に入れて日々授業づくりに取り組んでみませんか。


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