舌を肥やさない子育て論

昨今、子どもの食育が重要とか言われてますが、そういう考え方の人もいるんだなぁ、うちは食育みたいな思想は金と時間のムダだと思うしやる気もないので全無視だけど。っていうお話です。

今まで生きてきて、かつ子どもを育ててきた経験から、子どもに豪華で美味しい飯(=意識の高い食事)を与えても、子どもの将来にいい影響は与えないだろうなぁという所感です。

もちろん個人の経験からくるお気持ちの表明でしかないので、裏付けるデータもなければ権威ある大先生がそう言っていた、みたいな虎の威も借りれないのですが、まぁオレはそう思ったんだよね、ってやつです。

まず、「意識の高い食事」を定義

意識の高い食事とは何か。

金のかかる外食または高級食材を使用した内食です。

外食で言うと、ファストフード店ではなく高級料理店、例を挙げるならマックとかすき屋ではなく、シェイクシャックやキャピトル牛丼、牛角ではなく游玄亭、サイゼリアやイタリアントマトではなくロブション(イタリアとフランスを混同)、かっぱ寿司ではなく久兵衛、みたいな。

内食だと、オーストラリア産ビーフではなくA5和牛、スーパーに並ぶ野菜ではなくオーガニック野菜、水道水ではなくウォーターサーバー、みたいな。

あとは中食でも、スーパーで買った総菜 VS 成城石井とかデパ地下で買った高い総菜、ていう対比もありますね。

それと今回の意識高い食事に含みたいのは、手料理です。

朝食と夕食は家庭で作るのが正義!的な信仰。

市販のパンではなく手作りパン、カゴメ野菜生活100ではなくジューサーで自宅で作るスムージー、的な手作り原理主義者を対象にしています。

また、ムダな栄養信仰、ロカボ食品や完全栄養食みたいな緻密なマーケティングを背景に営利企業がゴリ押しして広告展開している栄養食品、エビデンスのない栄養補助食品、簡単に洗脳される情弱ホイホイとしての加工食品(ベースフード、三木プルーン他)、広義には玄米バカ、アサイー信仰やオートミール信仰も含みます。

もちろん、基本的には何を食べようが個人の自由なので、バカがどんなに価格が高いだけの家畜飼料を食わされていようが関係ないし、そこから搾取して儲けている企業や団体をとやかく言うつもりもないです。

言いたいことは、子どもに与える飯に関しては安いものでOKであり、別に含まれる栄養価とかも全く考える必要がない、料理をする必要もない、これです。

まず、高級料理店に子どもを連れていく必要はない

これに関してはもう自明も自明だとは思いますが、子どもに高級料理店で高級な料理を食わせる意味、メリットは全く考えられないですね。

もう、親のエゴとしか。

親がマウントとりたいがために子どもを連れまわしているだけで、子どもにとってはメリットないです。

むしろ、子どもが成人したのちに美味しんぼの山岡みたいなウザキャラに仕上がりそうで、友人が離れていくかもです。

和食懐石やら高級フレンチに子どもを連れていくことで、店のブランド感や高級感を体感させ、店員の対応の違い、テーブルマナーなどの資本家仕草を身に着けさせたいっていう家庭なら別にいいですが、うちみたいな庶民がたまーにそんな世界に凸したところで、親も何も理解してないんだからまったくの無意味。

子どもに非日常をプレゼントしたいとか、そういうどうでもいい理由で高い金払ってもねぇ。

実際、うちの家庭では子どもの記念日にうかい亭で飯を食った記憶がありますが、今思えば行く必要は全くなかったですね。

子どもに栄養価の高い食事を与える必要について

ここからは、子どもの成長のために高い食材を使っていろいろ労働を行う必要があるのかについて、Q&A形式で記載していきます。

Q 子どもの成長を願うなら栄養価の高い食事を与えるべきでは?

A 不要です。

現代日本では、そこまで食事に気を使わなくても必要な栄養素は足ります。

飽食の時代ですからね。

前にもどこかで書きましたが、基本はやっすい米で白飯を炊き、常に炊飯ジャーで保温状態にしておき、食べたいときにスーパーで買ったやっすい総菜、たまご、刺身、納豆、ふりかけを組み合わせて食べる。これで十分。

あとは野菜ジュースを冷蔵庫に入れておけば、子どもは勝手に飲みます。

土日など、朝起きるの面倒なときは、カルビーのフルグラやケロッグのシリアル系を子どもが勝手に牛乳かけて食います。

かつ、今の日本の制度上、保育園幼稚園小学校で給食があり、そっちではなんと管理栄養士が考え抜いた栄養価の高いメニューが提供されているみたいなので、こちとらそれなりに給食費を払っているので、そっちで栄養も担保してもらいましょう。

翻って家では、子どもには炭水化物と油、糖分(おやつで草)、あとはジュースを含む清涼飲料水で水分だけ与えておけばいいんじゃないですかね。

Q 学業の成績をあげるためには、栄養を取ったほうがいいのでは?

A 栄養を取らせても成績に高影響を与えるとは限りません。

学校の成績は、テストの点数と生活態度で決まると思いますが、テストの点数は記憶力(効率的に暗記をする能力・繰り返し復習して記憶に定着させる能力・必要な時に脳からアウトプットする能力)の問題で、栄養環境がよかったとして記憶力が上がることはほぼないです。

巷ではビタミン剤を買わせたい企業がDHAやEPA、ビタミンB群がどうとか煽ってきますが、これらを食べたことで記憶力があがったと実感した人っているんですかね?(いたとしたら、プラセボでは?w)

もしこれが事実なのであれば、学校で強制的に子どもたちにサプリ食わせてから授業したほうが、国力高まっていいのに、なぜそうしないんですかね。中国とかが真っ先にやりそうなのに。あー科学的なエビデンスがないからか。自己解決しました。

漁師の子どもは魚をよく食べるだろうし、DHA・EPAの摂取機会がほかの子どもと比べて豊富な環境だと思いますが、漁師の子の記憶力がいいなんて聞かないし。実は梅宮アンナは記憶力すごかったりします?(梅宮辰夫は漁師)

正直、記憶力なんてのは親から受け継いだDNAという設計図による生まれつきの脳の大きさ・形状によって規定されているものだと思います。

脳の形というのは、手足の長さや鼻の高さ、目の大きさみたいなもんで、個人差があり、かつ整形もできないのが脳です。

さらに、最近では努力のできる人とできない人に遺伝子の差で説明できる、努力は才能だ、みたいなことを行動遺伝学の先生たちが言っているので、努力できない遺伝子をお持ちの方たちは努力ができる遺伝子をお持ちのお子さんに、栄養価で対抗できるのでしょうか。

いや、どう考えても脳の容量が大きいほうが記憶力もよさそうだし、そこに努力する遺伝子を持っているほうが暗記力高そうですよね。

栄養価が高い低いも、ワンチャン影響はあるかもしれないですが、遺伝子からくる差異と比較してしまうとそれはもう誤差なのでは?

そして生活態度ですが、栄養価の高い食事をさせたら生活態度が改善するんですかね?

ビタミンとか取らせたらニキビとか口内炎・肌荒れは収まりそうですが、生活態度に良い影響はあんまりなさそうですよね。

Q 朝ごはんを食べさせたほうがいいですか?

A 別に食べさせても食べさせなくてもいいと思います。

朝ごはんと成績の関係についての認識はほんとにひどくて、ちょっと検索すると農林水産省が以下のようなグラフを掲載して朝ごはんを食べるように圧をかけてくるのですが、

ここから読み取れるのは、毎日朝ごはんを食べたから成績がいいのか、成績がいい家庭は毎日朝ごはんを食べている割合が高いのか、どっちなのかはわからない、ということです。

このことってあまり一般的に理解されていないような気もするのですが。

「朝食を食べること」と「成績が良いこと」の間に相関関係があることは分かりますが、朝食を食べることが成績向上の原因であるかどうかは明らかではない。

さらにメタいこと言うと、農林水産省は農産物が売れてほしいので、国民に朝食を食べなさいと洗脳活動をする動機があります。あらいやらしい。

同じようなことを文部科学省も言っていて、いろんな記事から参照されています。

https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo11/shiryo/__icsFiles/afieldfile/2010/08/06/1295728_03.pdf

要はこれ、育ちのいい家庭に生まれた子どもは(親の高い意識や十分な資産で築かれた家庭環境などいろいろな作用により)学業の成績が高く、朝ごはんも毎日食べている、っていうことで、そりゃそうだろって感じですよね。

逆に、両親が離婚してシングル家庭で育ち、家では親が仕事で夜遅くまで帰ってこないので深夜までスマホでYoutubeやガチャゲーにひたすら向き合っています、なんていう子どもは、学業の成績が低く、朝は食べない割合が高くなりますよね。

他にも、ちょっとググると

文部科学省の「全国学力・学習状況調査」で、毎日朝食を食べている生徒(中学3年生)は、食べていない生徒よりも平均正答率が高い傾向にあることが示されています

だの

脳のエネルギー源はぶどう糖で、1日に100g近く使います。
夕食を食べてから10時間近く経過した朝には、血中のぶどう糖はすっかり消費されて少なくなっています。朝食を摂らないと脳は午前中の間ぶどう糖を十分に使えず、別の代用のエネルギー源を使って何とかしのぐ状態になってしまいます。これでは脳が本来の力を発揮することは期待できません。ぶどう糖は、脳の働きの中でも、記憶に関係する働きに特に必要であることがわかってきています。朝食でご飯やパンなどの糖質を多く含む、いわゆる「主食」を食べることは、とても大切なんです。

だの

的外れな結論を恣意的に導き出して記事にして、これを妄信している人たちもいるんだろうなぁと。

ブドウ糖がたくさんあれば成績がいいのであれば、朝ごはんとか関係なくデブのほうが成績が良くなるはずですが(体中に脂肪を蓄えてるんだから)、そんなことないのは誰だってわかるでしょ。

そもそも、グラフの朝ごはんを毎日食べてる子どもと朝ごはんまったく食べない子どもの正答率の差、高くても20%くらいしかないので、別に朝ごはん食べなくてもいいんじゃないですか。

学校の成績なんて5割取れてればいいほうでしょ。

親がおいしいと思うものを与える

高級なもの、栄養価の高いものを与える必要は全くなくて、親がおいしいと思うものを与えればいいんじゃないですか。

子どもの幸福度で考えると、意識の高い食事を与える必要はないです。

最低品質、低コスト、低労力

もう書くの疲れたので急に箇条書きみたいな文体に変更しますが、言いたいことは以下です。

舌が肥えると食事のハードルが上がり、人生を長い目で見たときに相対的にコスト増、幸福度も下がりがち(リトル海原雄山)。

子育て中は安くて好きなものを食う生活をベースにし、子どもが独立してから自分で稼いだお金で高級なとこに行って食えばいい。

親は子に、高級かつ豪勢と思える料理を食べさせたいという欲求があるが、それは親のエゴなのでできるだけこれを抑制すべき。

子どもに最高級のものを、一流のものを、とにかく栄養価の高いものを、このあたりの食育ビジネスに巻き込まれないようにしたほうが、お金も浪費しないし、毎食の心理的なストレスも軽減され、時間もムダにしないで健やかに生活できる。

保育園幼稚園や学校給食で最低限の栄養が取れていれば、自宅での食事は質素、適量、貧乏飯、見た目などにこだわる必要はない。

適当な鍋でもいいし、マクドナルドでもいいし、ご飯にふりかけでもいいし、スーパーの総菜でもいいし、冷凍食品を電子レンジで温めるでもいいし、カップ麺にカップ焼きそばでもいいし、めんどくさい日はバナナでもいいと思いますわ。

この文章はすべてフィクションです。

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