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あえて手間をかけて作りたい毎日のごはん
パスタはそのまま鍋からトングで引き上げるのではなくて、ざるを使ってしっかり水をきる。カレーの具材は、早く柔らかくしたい気持ちをぐっと抑えて弱火でじっくり炒める。
そんなひと手間が料理をぐんと美味しくすることを知って、もっと手間をかけたくなる最近である。
おいしい料理を作るコツは、「おいしいものを食べたい」という気持ちだと、断じてゆずらない。
フライパンの上でぐつぐつと煮える野菜を見ながら、仕上がりをイメージして、火加減と調味料を入れるタイミングを見計らう。
この間、沢田研二と松たか子出演の「土を喰らう十二ヶ月」という映画を観た。その中で、「台所では手を抜いてはいけない」「誠心誠意をこめて目の前の食材と向かい合う」というようなことを言っていた。
おいしいものを食べたい気持ちがなければ、食材と向き合う気力は生まれてこない。だからきっと私は料理がうまい。
食事は気持ちをリセットしてくれる。落ち込んでいるときでも、悲しいときでも、おいしいものを食べたときは「おいしい」と思う。(そう思えないときも時々あるけれど。)
「おいしい」が、からだいっぱいに広がって、その時だけは「おいしい」だけになる。
だから毎日の食事はとっても大切にしている。できるだけ手作りをするようにしている。
でも外食も大好きだ。揚げ物はやっぱりプロがうまい。丸亀製麺のうどんの麺にはかなわない。
自分でつくったごはんは、なぜだか、けっこうどんなものでも「まぁまぁだろう」と納得できる。おいしくできたときは、もうそれはそれはすごく自分を褒める。
私は器も好きだ。最近気づいたのだけれど、昔から食器や陶器を見るのが好きなのは、その上に載ってるご飯を想像するからなのでは?と。
見ているとどれも欲しくなるのだけれど、前に雑誌で読んだ、食器好きの人の食器を買うときの基準で「その器に載せる料理を3品以上想像できたら」というのを参考にしている。
おいしいごはんが、生活を少し豊かにしてくれている。目で見ておいしい、食べておいしい、そんなごはんが毎日たのしみ。
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