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物語は続く⑤~八冠誕生、そして豊島先生は変わらず前進する

10月17日A級順位戦 久しぶりに対永瀬戦勝利となったA級順位戦。解説の人が「ほとんど受けの手を指してない」「人の指す手じゃない」と感嘆したようにひるまず「前に前に」攻め続けた豊島先生のカッコ良きこと。連日続く八冠誕生報道、王将リーグの敗戦に少しもやもやしていた気分が一気にすっきりした。 これで名人挑戦への視界が開けてきた。難敵のナベ先生、永瀬さんを撃破、初参戦で勢いのある勇気さんにも後手番で勝利した。独走しながら後半に失速して、前代未聞の6人のプレーオフにもつれこみ力尽

    • 物語は続く④~藤井竜王名人と永瀬さん

      王座戦5番勝負 このシリーズ(勝手にシリーズ化してます)の最初の物語となった王座戦挑戦者決定戦。自分の中ではあの時すでに八冠は王手でなく確定であった。(たぶんそういう人は多かったに違いない)それがどうだろう。脱人間宣言で臨んだ王座の覚悟と気迫の前に竜王名人が押されっぱなしとなるまさかの展開の連続が待ち受けていたとは。 振り駒で竜王名人の先手番が決まった時、棋聖戦のようにまた千日手の攻防か、と始まる前から少しうんざりしてしまった。蓋を開けてみれば、竜王名人が若干リードしなが

      • 物語は続く③~豊島先生と永瀬王座

        A級順位戦3回戦 9月7日、豊島先生VSなべ先生の久しぶりの順位戦。豊島先生の鬼手5六飛(歩頭に飛車)の興奮の余韻が残る翌日、王座VSさいたろうさんの順位戦があったが、その内容が何とも衝撃的であった。(そういえば、名誉王座への物語の始まりは、さいたろうさんからのタイトル奪取だった) 午前中から不気味な進行だった。先手角換わりで有利なはずの王座が、昼前から評価値を若干下げ夕方までそのまま、しかし時間はほとんど使わず、さいたろうさんの時間だけが一方的に減り続け.夕休前に時間差

        • 物語は続く②~藤井竜王と伊藤さん

          竜王戦挑戦者決定戦 8月14日の竜王戦挑決第2局で、伊藤さんが藤井竜王(※竜王戦メインの記事なので名人は省略します)以外の唯一のタイトルホルダーの王座に勝利し、2連勝で竜王戦挑戦を決めた。(たぶん)八冠として臨むであろう最初の防衛戦が因縁(当事者たちは子供だったので何も感じてないだろうが)浅からぬ同学年対決とは、本当にどこまでもフィクションを超えている。 その決定局は8月4日の王座戦挑決に負けず劣らず手に汗握る大熱戦だった。夕食前までずっと少し先手の王座に触れていた評価値

        物語は続く⑤~八冠誕生、そして豊島先生は変わらず前進する

          物語は続く~豊島先生と藤井さん

          王座戦挑決と叡王戦第2局  8月4日の王座戦挑決を観戦して、かつて両者が戦った2年前の叡王戦第2局を思い出し、終盤をABEMAで改めて視聴して驚いた。今より少し若々しい豊島先生と少し幼い藤井さん(※藤井名人竜王や藤井七冠呼びは、この記事を書く時どうしてもしっくりこないので「さん付け」でお許しください。)が指している将棋が今回の挑決とシンクロしてる!   ・対局日が8月3日   ・終盤を迎えて藤井さんがリード(評価値70%ぐらい)   ・時間差が10分以内で、豊島先生が先に

          物語は続く~豊島先生と藤井さん